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中国
【石油・天然ガス】

中華全国工商業聯合会が民営企業のLNG輸入に対する制限撤廃を建議 (18/03/04)
2018/3/4
中国【石油・天然ガス】

 この数年、中国の天然ガス産業において民営企業参入の自由化が進み、国有企業の混合所有制改革も部分的に進展しているが、民営企業が天然ガス産業に参入するには依然として様々な障壁があり、競争は不公平である。

 (1) 民営企業には上流資源がなく、発展は制約される。

 天然ガス探査開発の資格を有するのは、中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工(SINOPEC)、中国海洋石油及び陝西延長石油集団の国有企業4社に限られる。石油・天然ガスの探査開発や国際及び地区間の石油・天然ガス基幹パイプラインの建設において民営企業は未だに独立した開発主体にはなれない。民営企業は独自のガス源や輸入権を持たず、上流資源がないため、資源供給が不安定であり、発展は極めて大きな制約を受けている。

 (2) 天然ガス輸入プロセスへの民営企業の参入の程度が低い

 中国の天然ガス市場においては、国産天然ガス、輸入パイプラインガス、輸入LNGの複数のガス源からの供給構造が形成されている。直近3年において、中国の天然ガス輸入は年平均650億m3前後であり、対外依存度は35%前後になる。殆どは「石油御三家」が輸入し、しかもCNPCは輸入パイプラインガスをほぼ独占しており、民営企業が参入するケースは少ない。

  (3) 政策が十分に実行されず、LNGターミナルの開放が遅れ、民間資本が参入してもその後の発展は制約される

 政府は2014年から民営企業がLNG輸入に参加することを奨励、支持するようになった。しかしながら、LNGターミナルは主に国有企業3社が建設しており、民営企業はLNGターミナル使用の合意を取り付けることは難しい。LNGを輸入する際はターミナルとの調整が必要であるが、石油企業の長期契約資源の受入計画が優先される。2014〜2016年にCNPCのLNGターミナルが第三者に代わって輸入したLNGは90万トン強であったが、これは受入能力の3%に過ぎない。

 シノペックと中国海洋石油のターミナルの開放は、CNPCと比べて実質的な進展は乏しい。民営企業は石油企業のターミナルの使用で制約を受けるだけでなく、投資建設したLNGターミナルであっても、長距離パイプラインに連系することは極めて難しい。結局、液体の形で周辺範囲で販売するしかない。また、増値税(付加価値税)の還付措置も受けられない。

 建議

  • 許認可権限を移管し、天然ガス市場への参入を緩和して、より多くの民間主体が天然ガスの開発に参加するよう奨励する。
  • 有効な競争が展開される市場構造とシステムを確立し、市場が価格を決定する仕組みを形成する。
  • LNG輸入制限を撤廃し、ガス輸入の市場主体の多元化を実現する。
  • パイプライン、LNGターミナル、ガス備蓄等のインフラ建設と公平な開放を速やかに進め、LNGターミナル等のインフラの利用率を高め、もって天然ガスの輸入を促進する。
  • 沿海の天然ガス輸入埠頭の海域資源の開放を強化し、一部のグリーンルートを開放して輸入企業の使用に供することを検討する。
  • 非国有企業がLNGターミナル、ガス備蓄庫など関連施設の建設や資本参加を行うことを許可する。民間資本が天然ガス輸入パイプライン、LNGターミナル埠頭や関連施設の新規建設に投資する場合、優先支援措置を適用し、延いては天然ガスインフラ全体の市場化運営を実現する。

  (捜狐 3月4日)