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【石油・天然ガス】

中国 暖冬で国内LNG価格が急落 (19/02/12)
2019/2/12
中国【石油・天然ガス】

 気温が徐々に温暖になるに従って、国内のLNG価格に急落が発生している。2月11日にはLNG出荷価格は4,122元/トンに下落し、1月11日に比べ1,282元元/トン、23.7%下がった。現在の価格は2018年12月初めのLNG価格上昇以前の低い水準に殆ど近づいている。

 昨年12月初めには寒波襲来で天然ガス需要が高まり、LNG価格も上昇した。上海石油天然ガス取引センターのデータによると、12月6日時点では全国LNG出荷価格は4,153元/トンの比較的低い水準にあったが、12月18日には5,247元/トンに高騰し、半月足らずの間に26.3%上昇した。

 しかし、春節前後は気温が温暖になり、春節前の最後の取引日(2019年2月1日)にはLNG出荷価格は4,216元/トンに下がった。さらに、春節後の初の取引日(2019年2月11日)には4,122元/トンになり、市況が引き続き下落していることを示した。

 2019年1月初めにはトルクメニスタン天然ガス国営コンツェルンのトルクメンガスが天然ガス供給を減らすとの情報が流れ、市場は一時パニックになり、一部地区では投機が行われて、LNG価格を押し上げた。1月11日にはLNG出荷価格は5,404元/トンのピークに達し、西北の実際の成約価格は5,900〜6,100元/トンになった。

 その後、国家発展改革委員会は通達を出してLNG市場の安定を図り、LNG市況は下落傾向に転じ、西北、華北のLNG価格には「雪崩式」暴落が発生した。

 需要サイドにおいても、ちょうど春節に当たって、多数の地区で工業の大口需要家が次々と操業を停止し、LNG需要のさらなる減少をもたらした。春節が過ぎると気温上昇の影響で、ガス消費が減り、都市ガスの在庫需要もなくなった。工業需要家とガスサービスステーションは操業を再開して市況は回復することになるが、LNGターミナルの輸入LNG供給が十分にあり、国産LNGの販売は圧迫を受け、困難が続くことになる。

 (中国能源網 2月12日)