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ドイツ、PL経由で最大100TWhのグリーン水素輸入可 研究結果
2024/7/8
その他地域のエネルギー

 ロイター(Reuters)の7月4日付け記事は、ドイツは2030年代半ばまでに、パイプラインを通じて、近隣諸国からグリーン水素を輸入し、年間エネルギー需要の最大100テラワット時(TWh)を賄うことができるとの研究者の見方を報じた。その結果、予測される需要の大部分をカバーする可能性があるとしている。

  ベルリンは、鉄鋼や化学など電化できない汚染度の高い産業部門の温室効果ガス排出を削減し、輸入化石燃料への依存を減らすため、エネルギー源としての水素の利用拡大を目指している。

  太陽光と風力を利用して生産されるグリーン水素は、ドイツの計画されたエネルギー転換の柱である。ベルリンに拠点を置くシンクタンク、アゴラ・エネルギーヴェンデとアゴラ・インダストリーの調査によると、2035年までに水素はドイツの予測総エネルギー需要894TWhの11.2%を賄うことができるという。

  しかし、ドイツは再生可能エネルギー資源が限られているため、水素の約50%から70%を輸入する必要がある。

 ドイツは現在、年間約55〜60TWhの水素を使用しているが、同国経済省のデータによると、そのほとんどが化石燃料から生産されている。

  調査によると、ドイツは2030年までに11TWhの水素を生産し、パイプライン経由で天然ガスから生産されるグリーン水素約17TWhとブルー水素約15TWhを輸入できるという。これは、10年末までに95TWhから130TWhに達すると予測されるドイツの水素総需要の半分以下をカバーすることになる。

  しかし、欧州の既存の天然ガスインフラを活用することで、ドイツは2035年までにパイプライン輸入量を60〜100TWhに増やすことができると研究は述べている。

 

(Reuters 7月4日)