国務院は2日、常務会議を開き、太湖流域の水質環境管理対策を審議し、発展改革委員会及び関係地方政府が策定した「太湖流域水質環境総合管理計画案」を承認した。 同会議は、太湖流域では経済の急成長に伴い汚染物の排出が絶えず増加しているとし、近年流域各地区の汚染管理が強化されて一定の成果を上げてはいるものの、同流域の環境問題は依然深刻であり、水質の悪化はなお進んでいると指摘した上で、かかる状況は民衆の生活に深刻な影響を及ぼすのみならず、地域経済の持続可能な発展にも影響するとして、太湖流域の水質環境総合管理対策の意義は重く、一日も早く対策を進めなければならないとした。 特に太湖流域の水質環境管理に当たって、同会議は、産業構造と工業配置の調整に力を入れるとともに、工業、農村の汚染源や内源汚染(長年の汚染物蓄積による湖自体の汚染)、都市汚水の管理に力を入れ、生態を回復し、行政を強化し、水質環境監視計測システムや管理体制、運営体制を確立することが急務であるとした。 国務院常務会議が承認した「太湖流域水質環境総合管理計画案」は、2012年までに太湖の富栄養化を抑え、湖の水質を改善し、主な飲用水水源地の水質を第3種に引き上げることを求めている。 こうした目標を達成するため、同計画案は次のような対策を打ち出した。 (1) 飲用水の安全確保を優先する。地域的な安全給水システムや藻青発生防止措置を完備する。飲用水安全監視計測システム及び警戒システムを整備する。 (2) 汚染物の削減を厳格に進め、工業、農業の汚染源及び内源汚染に対する全方位的な規制を行う。また、クラス別に抑制目標を各行政区域に分担させ、審査を行う。 (3) 生態回復に努め、「引江済太」工程(清潔な長江の水を引き入れることによって太湖の水質改善を行うこと)の規模を適度に拡大する。重要な湿地及び生態林の回復と整備を進める。 (4) 水質環境保護能力の整備を強化する。工業企業の環境保護参入制度の確立と健全化を進め、農村汚染規制基準を制定する。重点科学技術研究を強化する。既存の科学技術上の成果を幅広く応用する。流域の監視計測ネットワークと行政システムを完備する。 (5) 組織指導を強化し、地域、部門間の協力を強化する。大衆が水質管理対策に前向きに参加できるようにする。地方政府の水質環境に対する管理責任制度を実施する。 (国務院弁公庁 4月3日)
国務院は2日、常務会議を開き、太湖流域の水質環境管理対策を審議し、発展改革委員会及び関係地方政府が策定した「太湖流域水質環境総合管理計画案」を承認した。
同会議は、太湖流域では経済の急成長に伴い汚染物の排出が絶えず増加しているとし、近年流域各地区の汚染管理が強化されて一定の成果を上げてはいるものの、同流域の環境問題は依然深刻であり、水質の悪化はなお進んでいると指摘した上で、かかる状況は民衆の生活に深刻な影響を及ぼすのみならず、地域経済の持続可能な発展にも影響するとして、太湖流域の水質環境総合管理対策の意義は重く、一日も早く対策を進めなければならないとした。
特に太湖流域の水質環境管理に当たって、同会議は、産業構造と工業配置の調整に力を入れるとともに、工業、農村の汚染源や内源汚染(長年の汚染物蓄積による湖自体の汚染)、都市汚水の管理に力を入れ、生態を回復し、行政を強化し、水質環境監視計測システムや管理体制、運営体制を確立することが急務であるとした。
国務院常務会議が承認した「太湖流域水質環境総合管理計画案」は、2012年までに太湖の富栄養化を抑え、湖の水質を改善し、主な飲用水水源地の水質を第3種に引き上げることを求めている。
こうした目標を達成するため、同計画案は次のような対策を打ち出した。
(1) 飲用水の安全確保を優先する。地域的な安全給水システムや藻青発生防止措置を完備する。飲用水安全監視計測システム及び警戒システムを整備する。
(2) 汚染物の削減を厳格に進め、工業、農業の汚染源及び内源汚染に対する全方位的な規制を行う。また、クラス別に抑制目標を各行政区域に分担させ、審査を行う。
(3) 生態回復に努め、「引江済太」工程(清潔な長江の水を引き入れることによって太湖の水質改善を行うこと)の規模を適度に拡大する。重要な湿地及び生態林の回復と整備を進める。
(4) 水質環境保護能力の整備を強化する。工業企業の環境保護参入制度の確立と健全化を進め、農村汚染規制基準を制定する。重点科学技術研究を強化する。既存の科学技術上の成果を幅広く応用する。流域の監視計測ネットワークと行政システムを完備する。
(5) 組織指導を強化し、地域、部門間の協力を強化する。大衆が水質管理対策に前向きに参加できるようにする。地方政府の水質環境に対する管理責任制度を実施する。
(国務院弁公庁 4月3日)