1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

天津1,000万トン中露合弁製油事業にシェルも参加 (08/04/08)
2008/4/8
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)とロシア国営石油会社ロスネフチの合弁による出資額40億ドル、石油製品年産1,000万トンの天津製油所建設計画にロイヤルダッチシェルも参加する。シェルはすでに同製油所のFS(事業化可能性調査)を落札したと、ロスネフチが4月1日発表していた。

 シェルの関係者によると、同社は資源の探鉱や供給には参加せず、シェル傘下の技術部門が技術サービスを提供することになる。なお、契約は未だ調印されていない。

 合弁会社を設けて石油事業の提携を進めることについては2006年にCNPCとロスネフチの間で合意が成立していた。ロシアに設けた合弁会社は石油・天然ガス資源の探鉱と生産に当たり、一方、製油と販売を行う合弁会社――中俄東方石化(天津)有限公司が昨年10月に中国で設立されていた。

 天津の合弁製油所の建設には天津市も全面的に協力しており、埠頭の建設用地や各種手続きについても特例措置を取って、2008年6月までに質の高い建設用地を確保できるよう取り計らっている。

 業界筋によると、現在石油企業の赤字の主な部分は石油製品の生産によるものであり、エチレンやパラフィン等の化学工業製品の利益率は比較的高い。また、合弁の製油会社は石油製品の一定の割合を輸出に回すことができるが、石油製品輸出価格は国際原油価格と連動するため、高収益が期待できる。

 中国の2大石油大手の1つであるCNPCは、もう一方の雄である中国石油化工(SINOPEC)に比べると、資源は豊富に有しているが、中流部門の製油所が少ないため、目下、中流・下流部門の強化に力を入れており、一方、SINOPECは上流部門の強化を図っている。

 (中国証券網 4月2日・中国能源網 4月8日)