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中国
【新エネルギー】

中国の民営石油企業がカナダにバイオディーゼル基地建設 (08/04/16)
2008/4/17
中国【新エネルギー】

全国工商聯石油商会元事務局長の王勇氏が先頭に立って、中国の民営石油企業100社余りが、カナダと共同で同地にバイオディーゼル生産基地を建設するよう計画している。以下、王勇氏に話を聞いた。

 このプロジェクトは投資額3,000万ドルで、資金の大部分はカナダ政府の借款に仰ぐ。カナダに40ヵ所の生産基地を設け、最初の基地は早ければ来月にもスタートする。カナダ側も中国の巨大市場に期待して積極的な姿勢を示している。双方は25年間の長期売買契約を調印する方向で基本的に一致しており、中国へ年間100〜200万トンのバイオディーゼルを輸出することになる。

 各基地の敷地面積は約50エーカー。バイオディーゼルの原料にはコーリャン、トウモロコシ、ソフトバイオマスがある。本格操業を開始すると現地の農民の収入は倍増するだろう。

 中国国内の民営石油企業100社余りがプロジェクトへの参加の意向を示しており、専門の貿易会社を設けることになる。

 中国国内の軽油の逼迫状況はますます厳しくなると考えられる。自動車輸送の拡大や新農村建設などによって軽油需要の拡大が続く。軽油不足を補う代替品としてバイオディーゼルはますます重要になろう。現在中国のバイオディーゼル需要は約200万トンに上るが、生産能力は100万トン、実際の生産量は20〜30万トンに過ぎない。

 しかし、中国のバイオディーゼル開発は資源、環境面からの制約を受ける。一方、カナダは土地が広大であるが、人口が少ないので、バイオディーゼルのようなエネルギー開発にとっては最適である。両国関係から見ても、カナダに生産基地を設けて中国に輸出する方法は両国の国情に適している。また、民営石油企業にとっては、バイオディーゼルを輸入することによって石油製品調達の難度を緩和することが出来る。

 (中国石化新聞網 4月16日)