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中国
【省エネ・環境】

環境保護部が環境監測局と水環境保護司の新設を検討(08/04/01)
2008/4/22
中国【省エネ・環境】

 設立から間もない環境保護部は、優先課題として環境監視計測の強化やその報告、開示に取り組んでおり、環境監測局の新設をほぼ確定している。環境保護部筋は、「現在環境保護部内部の部局の権能には重複が見られる。汚染司、科技司、環境監測総站が監視計測業務に関わっているが、これらは統廃合の必要がある」としている。

 また、環境保護部は、環境監視計測の社会化も構想している。環境評価機関の類の社会機関が環境の監視計測を行い、データを公表するというもの。これにより、監視計測データの不正確や捏造を避けることが出来る。

 一方、中国の環境問題の中で最も重要な水質環境を専門とする「水環境保護司」又は「水汚染規制司」といった専門部局の設立も検討している。現在、水質、大気、固体廃棄物等の環境問題は汚染規制司が管轄しているが、環境保護部環境規画院の王金南副院長は、部局の権能を水質環境、大気環境など対象別に区分して、それぞれ独立した管理部局を設けるべきであると指摘する。環境保護部の幹部によると、現在、水汚染規制司を設ける公算が大きく、その他にも、気候変動を対象とする部局を設ける可能性も高い。

 但し、環境保護部にこうした機関を設けたとしても、環境保護行政には多頭制的な行政管理の問題が付きまとう。つまり、他の国務院の部や委員会の権能と重複するという問題には常に直面せざるを得ないのである。例えば、水質環境は水利部、建設部、農業部等にも関わる問題である。王金南氏は、「実際にはどこが責任を負うかは全く重要ではない。重要なのは責任の主体を明確にすることだ」と述べる。

 (新京報 4月21日)