1. HOME
  2. 中国 【省エネ・環境】

中国
【省エネ・環境】

環境保護部と農業部が連携してワラの燃焼を厳禁 北京五輪の良好な大気環境を確保 (08/05/12)
2008/5/13
中国【省エネ・環境】

 北京オリンピックの良好な大気環境を確保するため、環境保護部と農業部が連携してワラ燃焼禁止対策措置を発動した。

 中国では毎年収穫シーズンになると大量のワラが燃やされる。そのため、深刻な環境汚染や人民への健康被害をもたらし、交通の安全にも影響している。

 国務院の指導層もワラの燃焼問題を重視しており、ワラの燃焼禁止と総合利用を強化するよう度々指示を出している。旧環境保護局は2004年以降、人工衛星を利用したリアルタイムの燃焼監視計測を毎年春と秋に実施している。今年初め、国家発展改革委員会(NDRC)は関係部局と合同でワラの総合利用統一計画調整メカニズムを立ち上げた。各省クラス政府もワラの燃焼禁止対策と総合利用を次第に強化しており、大部分の地区では専門の指導小組を設けている。

 今回、環境保護部が農業部と合同でワラ燃焼禁止措置を進めるが、燃焼厳禁の範囲が拡大し、これまで規定されていた人口密集地区、空港周辺、交通幹線の付近のみならず、直轄市、省政府所在都市、準省級都市の所轄区域全体が燃焼禁止の範囲とされ、特に北京オリンピックの良好な大気環境を確保するため、今年5月初めから9月末まで、北京、天津、河北、河南、山東、山西、安徽、江蘇、遼寧は重点禁止区域とされ、全面的な燃焼禁止措置が取られる。

 また、燃焼禁止対策の責任制度が実施される。燃焼禁止対策目標管理責任制が適用され、賞罰措置や責任追及が強化される。さらに、5月下旬から6月中旬にかけて、環境保護部と農業部が合同で監督査察チームを設け、上記重点禁止区域の燃焼禁止対策について査察を進める。

 各地方は様々な形で宣伝教育を展開して、ワラの燃焼禁止を広範な農民の自覚行動に高めていく。環境保護部はワラ燃焼に対するリアルタイムの監視を引き続き進めるとともに、監視計測の結果を「12369中国環境保護ホットライン」のサイトや「中国環境報」で公表する。

 一方、ワラの総合利用が推進される。国務院の要求に基づき、各地方はワラ総合利用計画を立案し、総合利用技術の開発及び普及を強化しなければならない。

 (環境保護部ウェブサイト 5月12日)