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中国
【石油・天然ガス】

CNPCの「西気東輸二線」ルートが確定 (2007/08/24)
2007/11/22
中国【石油・天然ガス】

 7月17日に中国石油天然ガス(CNPC)はトルクメニスタンのアム河右岸におけるガス田開発権を獲得したが、このガス田の天然ガスを輸送するため、「西気東輸二線」の建設も計画している。

 CNPC会長・蒋潔敏が語ったところによると、同ガス田は年産130億m3に上るが、これとは別に、トルクメニスタン政府は年間170億m3の天然ガスをCNPCに30年間販売することも約束している。つまり、今後30年間、トルクメニスタンは計画中の中央アジア天然ガスパイプラインによって、中国に対し年間300億m3の天然ガスを輸出することになる。

 このため、CNPCは、トルクメニスタン北部を起点に、ウズベキスタン、カザフスタンを経て、中国の新疆ホルコスに到る全長2,000km、年間輸送能力300億m3の天然ガスパイプライン建設を計画している。

 さらに、このパイプラインを中国東南部まで延長することも計画している。このパイプラインは「西気東輸二線」と呼ばれ、ホルコスから、ウルムチ、蘭州、西安を経て終点の江西省南昌まで全長4,895km、支線を入れると7,000km超になる。南昌に到達してからは、東は上海、南は広州のパイプラインに接続することも検討中であり、広州からは深センや香港にガスを供給する案もある。経済が発展し、天然ガス需要が大きい長江デルタと珠江デルタが主要な市場となる。「西気東輸二線」はCNPCの単独出資により、2008年に全線着工し、2010年には完成する計画である。

 「西気東輸二線」の輸送規模は、中央アジアパイプラインと同じく300億m3に上り、「西気東輸」パイプラインの倍になる。中央アジアパイプラインと「西気東輸二線」を合わせると、総延長は1万km近くになり、世界最長、最大の天然ガスパイプラインプロジェクトになるだろう。

 同パイプラインの完成により、エネルギー消費に占める天然ガスの比率は1〜2ポイント上昇し、また天然ガスが年間7,680万トンの石炭に取って代わるため、二酸化硫黄の排出が166万トン、二酸化炭素が1.5億トン削減されるとの試算もある。

 (中国石油新聞中心 8月24日)