1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中国石油 総計200億元に上る投資事業を見直し 本業に専念 (08/06/04)
2008/6/5
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)は3日、本業や中核業務に専念するため、現行の投資事業及び計画中の事業のうち49件の停止や見直しを進め、審査の上で投資額207億元を節減すると発表した。

 国際原油価格の暴騰にもかかわらず国内石油製品の値上げが実施されない中、中国の製油業の赤字は、製油すればするほど赤字が増える構造になっている。原油の探鉱と生産を本務とするCNPCにとっても、原油高の影響は製油部門に及んでおり、また、特別収益税も原油高に応じて上昇する。そのため、CNPCの第1四半期は前年比31.5%の減益となり、CNPCは内部調整によって収益に対する圧力を緩和するよう模索している。

 CNPCが精製する原油の多くは自社生産のものであり、輸入原油の大部分も権益原油(同社が出資する油田から産出する原油)である。そのため、CNPCは巨額の赤字を出しているSINOPECに比べるとはるかに恵まれている。しかし、政府の打ち出した石油製品付加価値税還付や輸入原油精製による赤字に対する助成という2つの措置も、CNPCにはほとんど恩恵が及ばない。石油特別収益税と石油製品価格が変動しない状況下では、CNPCの業績の多くの部分は石油・天然ガス生産量の拡大に依存するしかない。

 こうしたところから、CNPCは精力と資金を石油・天然ガスの探鉱、開発、精製及び販売に集中しようとしている。そして、本業や中核業務でない事業、重複建設事業、秩序なき競争の分野や既存のオペレーション能力で足りている事業については、計画、申請、投資、建設を一切行わず、財力と物力を重点事業の建設に集中させることになる。

 (北京商報 6月4日)