中国神華集団が内蒙古オルドスに建設中の大型石炭液化(CTL)プラントは、今年下半期には操業を開始する。年間350万トンの石炭を転化して、自動車用軽油など100万トンの石油製品を生産する見込み。 内蒙古は1.35億トンの石炭生産量のうち、半分を液化するという壮大な計画を構想しており、オルドスのプロジェクトはその第1段階に当たる。また、神華は南アフリカのサソル社と組んで、陝西省と寧夏自治区でも2基以上のCTLプラントの建設を計画しており、目下事業化可能性調査を行っている。 中国は2020年にはCTL年産能力を5,000万トンにすることを目標としている。日量28.6万トンになり、これは、現在の中国のエネルギー需要量の4%に相当する。 サソル社はCTLの大規模生産技術を国際石油企業に移転している。米国、オーストラリア、インドなど豊かな石炭資源を有する国々はCTL技術に注目しているが、こうした動きはエネルギーセキュリティを確保する上で有効である。 しかし、CTLは生産過程においてCO2を含むガスを大量に排出するとともに、莫大な量の水を消費するなど、環境上の制約は大きい。 (環球能源網 6月5日)
中国神華集団が内蒙古オルドスに建設中の大型石炭液化(CTL)プラントは、今年下半期には操業を開始する。年間350万トンの石炭を転化して、自動車用軽油など100万トンの石油製品を生産する見込み。
内蒙古は1.35億トンの石炭生産量のうち、半分を液化するという壮大な計画を構想しており、オルドスのプロジェクトはその第1段階に当たる。また、神華は南アフリカのサソル社と組んで、陝西省と寧夏自治区でも2基以上のCTLプラントの建設を計画しており、目下事業化可能性調査を行っている。
中国は2020年にはCTL年産能力を5,000万トンにすることを目標としている。日量28.6万トンになり、これは、現在の中国のエネルギー需要量の4%に相当する。
サソル社はCTLの大規模生産技術を国際石油企業に移転している。米国、オーストラリア、インドなど豊かな石炭資源を有する国々はCTL技術に注目しているが、こうした動きはエネルギーセキュリティを確保する上で有効である。
しかし、CTLは生産過程においてCO2を含むガスを大量に排出するとともに、莫大な量の水を消費するなど、環境上の制約は大きい。
(環球能源網 6月5日)