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【エネルギー全般・政治経済】

石油製品価格改革を当面見送ることは社会経済の安定に有利…張国宝能源局長 (08/06/10)
2008/6/10
中国【エネルギー全般・政治経済】

 青森市で開催された5カ国エネルギー相会合に出席した張国宝国家発展改革委員会副主任兼国家能源局長は7日、新華社のインタビューに応じ、中国の現行の石油製品価格政策は社会経済の安定にとって有利であると表明した。

 張国宝氏は、現在原油価格はすでに国際価格と完全に連動しており、石油製品価格も国際価格との連動を計画しているが、当面の原油高の時期に、もし石油製品価格の国際連動を性急に進めれば、農業等の産業に莫大な影響が及ぶと指摘し、石油製品改革を当面見送ることは社会経済の安定にとって有利であるとした。

 さらに、張国宝氏は、石油製品の値上げによって農業に問題が発生した場合、その影響は油価高騰による影響をはるかに上回るとし、13億の人口を食べさせることは世界の安定に大きく寄与するとした。

 一方、石油価格暴騰の原因を中国やインドの消費増に求める国際社会の見方に対し、張国宝氏は、石油価格高騰には需給双方に原因があるとはいえ、より主要な原因は大量の投機マネーが石油先物市場に流れ込んでいることであり、そのため、石油価格と実際の価格との間に深刻な乖離が生じていると強調した。

 さらに、国際石油市場をどうすれば安定させることが出来るかという問題について、張国宝氏は、投資環境の改善や石油・天然ガス開発に対する投資拡大、代替エネルギーの開発や省エネ、エネルギー使用効率の向上など様々な措置を取ることはもとより必要であるが、より重要なことは、石油価格と金融市場の関係を分析、研究し、国際エネルギー市場のメカニズムを完備して、国際流動資金の投機行為を規制することであると指摘した。

 (中国能源網 6月10日)