北京市は新たにユーロ3に相当する「国4」石油製品基準を公布し、同基準に適合したガソリンと軽油の販売基盤が整った。オリンピックには国際基準に適合した燃料油が北京に提供できる。

　北京の自動車排ガス汚染は深刻化しており、自動車排ガスはいまや煤煙汚染、工業汚染、揚塵汚染に次ぐ主要汚染源となっている。北京オリンピック委員会は自動車並びにその他の汚染源からの排出総量を厳格に規制することを公約している。新しい「国4」石油製品基準の規定によると、来年1月1日から北京で販売、使用する自動車用石油製品は「国4」基準に適合していなければならない。環境影響評価が示しているように、「国4」石油製品の使用により、北京の自動車排気ガスからのCO2を年間1,840トン減少することが可能になる。また、エンジンの出力、燃費性能も向上し、自動車の性能や省エネにも効果を上げる。

　北京はその他にもオリンピックに向けて、旧型車の淘汰、旧型バスから天然ガスバスも含むユーロ?V以上の基準に適合するバスへの更新を進めている。

　CNPCとSINOPECは北京に高品質のクリーン燃料を供給するよう全力を挙げて取り組んでいる。CNPCが北京に供給する天然ガスは年間20％以上の伸びで拡大しており、2008年には55億m3の天然ガスを北京に供給することになる。

　国家環境保護総局の試算によると、全国で「国3」「国4」の2つの基準を計画通り施行した場合、2008年から2012年に、NOX排出量が180万トン、炭化水素化合物220万トン、一酸化炭素1,600万トンの削減が可能となる。

　（中国石油新聞中心 8月27日）