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【石油・天然ガス】

中緬天然ガスパイプラインが開く中国の新たなエネルギールート (08/06/30)
2008/6/30
中国【石油・天然ガス】

 中国石油天然ガス集団(CNPC)は、6月20日にミャンマー政府及び大宇を中心とするコンソーシアムとの間で、ミャンマー海上A1、A3ブロックの天然ガス販売及び輸送に関するMOU(了解覚書)に調印したと発表した。

 今回のMOU締結は、今後、中緬両国の天然ガス協力プロジェクトが全面的に展開するシグナルになる。なお、CNPC筋によると、ミャンマー、中国、韓国、インドの6社は陸上天然ガスパイプライン敷設に関する共同のFS(事業化可能性調査)を実施することや、CNPC石油規画総院に同FSを委託することでも合意したとのこと。

 一方、今回、中緬天然ガス事業展開の道筋が付いたことに伴って、中緬石油パイプラインの行方も注目を集めている。中国はかねてより、中国と産油国を結ぶ西南エネルギールートの開拓を計画してきた。これは、インド洋からミャンマーの西海岸に中東の原油を陸揚げし、マンダレーを経由して瑞麗から雲南省に入り、最終的に昆明に到る石油輸送ルートである。現在、中国の原油ルートの5分の4は混雑を極めるマラッカ海峡ルートに依存しているが、中緬石油パイプラインによって、こうした現況が改まるとともに、エネルギーセキュリティを左右する新たなエネルギールートを開くことが期待される。また、同石油パイプラインの付帯事業として、昆明に1,000万トン級の石油化学拠点を建設することも計画されている。

 (北京晨報 6月30日)