石油供給の逼迫と原油高が続く中、神華集団による中国初の石炭直接液化モデルプロジェクトが世界から注目を集めている。同プロジェクトは今年9月、試験生産に入る。しかし、石炭液化の経済性と環境保護問題をめぐっては内外で議論が絶えない。 神華を初め、伊泰、●鉱、▲安等の石炭大手による直接及び間接液化プロジェクトが相次いで認可されている。また、新疆、江蘇、貴州、陝西等の石炭生産地区でも石炭液化事業計画が進められている。専門家の予想では、2020年頃には石炭液化産業の規模は0.3〜0.5億トンに達する。 しかし、石炭液化産業の見通しについては専門家の間でも否定的な意見が多い。その種の見解によると、資金集約型産業としての石炭液化事業の投資額は生産能力1トンにつき1億元前後を要し、リスクは大きい。また、中国の石炭資源は、総量は大きいものの、1人当たりの資源量は相対的に小さい。さらに、石炭液化のエネルギー利用効率は、間接液化が30%、直接液化が50%に過ぎず、浪費が大きい。 こうした見方に対して、その筋の権威である中国科学院山西煤炭化学研究院の李永旺研究員は、石炭液化に対して肯定的な認識を示している。李永旺研究員によると、石炭液化油1トンの生産に要する石炭は、直接液化の場合は3.5トン、間接液化の場合は4.2トンになる。現在の石炭出荷価格で試算すると、原油価格が1バレル45ドル以上の場合、石炭液化は採算が取れる。もし300万トンの規模になれば、触媒効率の改良によってコストをさらに引き下げることが可能になる。 (中国石油新聞中心 7月2日) ●鉱…ナベブタの下に「ハ」と「允」 ▲安…サンズイに「路」
石油供給の逼迫と原油高が続く中、神華集団による中国初の石炭直接液化モデルプロジェクトが世界から注目を集めている。同プロジェクトは今年9月、試験生産に入る。しかし、石炭液化の経済性と環境保護問題をめぐっては内外で議論が絶えない。
神華を初め、伊泰、●鉱、▲安等の石炭大手による直接及び間接液化プロジェクトが相次いで認可されている。また、新疆、江蘇、貴州、陝西等の石炭生産地区でも石炭液化事業計画が進められている。専門家の予想では、2020年頃には石炭液化産業の規模は0.3〜0.5億トンに達する。
しかし、石炭液化産業の見通しについては専門家の間でも否定的な意見が多い。その種の見解によると、資金集約型産業としての石炭液化事業の投資額は生産能力1トンにつき1億元前後を要し、リスクは大きい。また、中国の石炭資源は、総量は大きいものの、1人当たりの資源量は相対的に小さい。さらに、石炭液化のエネルギー利用効率は、間接液化が30%、直接液化が50%に過ぎず、浪費が大きい。
こうした見方に対して、その筋の権威である中国科学院山西煤炭化学研究院の李永旺研究員は、石炭液化に対して肯定的な認識を示している。李永旺研究員によると、石炭液化油1トンの生産に要する石炭は、直接液化の場合は3.5トン、間接液化の場合は4.2トンになる。現在の石炭出荷価格で試算すると、原油価格が1バレル45ドル以上の場合、石炭液化は採算が取れる。もし300万トンの規模になれば、触媒効率の改良によってコストをさらに引き下げることが可能になる。
(中国石油新聞中心 7月2日)
●鉱…ナベブタの下に「ハ」と「允」
▲安…サンズイに「路」