国際エネルギー機関(IEA)の田中伸男事務局長とローレンス・イーグルス石油産業市場局長は7月1日、新華社のインタビューに応じ、中国の最近の石油製品値上げは長期的に見て、エネルギー利用効率の向上に役立つと評価した。

　田中事務局長は、IEAは中国の決定を歓迎すると表明し、イーグルス局長は、石油製品値上げは市場と消費者に対する明確なシグナルであるとし、このことは消費者の選択に影響を与え、中国政府の省エネ推進の必要に対応しているとした。また、イーグルス局長は、値上げによって中国国内の石油製品価格は国際原油価格の持続的高騰という現実をより良く反映することができ、中国の消費者はもっと省エネ型自動車を選択するようになると述べた。

　イーグルス局長によると、新興市場である中国はエネルギー需要増の圧力に対応するに当たって有利な条件を備えている。すなわち、中国は最初からエネルギー利用効率の向上に取り組むことができる。例えば米国はエネルギー効率を高めるために大量の自動車の更新を行なう必要があるが、中国は今後の自動車の大量普及に当たって、エネルギー利用効率の向上に取り組むことが出来る。さらに、今回の石油製品値上げによって、中国の消費者が環境保護型自動車を選択することが促される。

　田中事務局長とイーグルス局長はいずれも、中国経済の高成長に伴ってエネルギー需要がさらに増加するため、中国がエネルギー利用効率の向上を引き続き堅持することは、エネルギー供給の逼迫緩和に役立つとの考えを示した。

　（新華網 7月4日）