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【石炭】

中国の石炭価格はなお20%上昇の余地あり…専門家が分析 (08/07/08)
2008/7/9
中国【石炭】

 石炭価格の高騰が続く一方で政府は価格干渉措置を取っているが、今後の石炭価格はどうなるのだろうか。

 東方証券石炭産業首席アナリストの王帥氏は、政府は発電用石炭の増産や緊急輸送等の措置を取っているが、場当たり的な政策では大型電力企業の問題を沈静化することしか出来ず、石炭価格の上昇傾向は改まらないと指摘する。石炭需給ギャップは短期的に解決することは困難であり、夏季のピークや冬季の暖房用需要のため、今後6ヶ月、石炭価格は20%程度の上昇の余地があり、秦皇島石炭価格は最高1,200元/tになると王帥氏は予想する。

 また、平安証券の陳亮研究員は、現在の石炭市場は国際価格と国内価格のスパイラル状の上昇傾向を呈しており、「国際原油価格が140ドルを突破してから、国際石炭価格の暴騰が牽引されるようになった」と説く。陳亮研究員は、オーストラリアの一般炭スポット価格が7月1日にトン当たり197.6ドルに高騰して、これまで国際価格に迫っていた中国の秦皇島石炭価格との差が再び大きくなったと指摘、国際石炭価格の大幅な高騰が国内石炭市場を刺激するに違いないと言う。

 陳亮研究員も王帥氏と同様に、夏季のピークの到来に伴って、国内の発電用石炭のスポット価格が高騰を続ける可能性があると分析している。また、山西省の小炭鉱閉鎖に伴うコークス用原料炭の供給不足も北京オリンピックが終了するまではどうにもならず、コークス用原料炭価格も上昇の余地が大きいとしている。
 
 (中国証券網 7月8日)