広州海関の統計によると、2008年上半期の広東通商口経由の石炭輸入は765.8万トンで、前年同期に比べ24.4%減少した。 広東省のエネルギー需給ギャップは著しく、石炭のすべては他省や海外に依存している。国内石炭価格の上昇や輸送のボトルネックが解決困難な中、広東省は近年石炭輸入を拡大しており、2007年の広東通商口経由の石炭輸入は前年比18%増の1,962万トンに上り、同じ年の中国の石炭輸入量の38.5%を占めた。 広東省経由の石炭輸入が今年に入ってから著しく減少した背景には、国際石炭価格の上昇や、ベトナム、インドネシア等の石炭輸出制限措置がある。 今年上半期の石炭輸入価格は63ドル/tで、前年同期比41.6%もの大幅な上昇を示した。中でも6月期の平均輸入価格は過去最高の67.4ドル/tとなり、前年同月よりも57.5%上昇した。一方、石油・天然ガス価格の暴騰やクリーン・コール技術の進化に伴って石炭消費が世界的に増加、インドネシアやベトナムは石炭輸出制限措置を取ったが、そのこともまた石炭需給ギャップの一層の拡大をもたらした。 広東通商口経由の石炭の主な輸入先はアセアンであるが、上記の輸出制限措置や石炭価格の大幅な高騰によって、2008年上半期におけるアセアンからの広東通商口経由の石炭輸入は前年同期比20.5%減の727.8万トンに落ちた。なお、石炭総輸入量に占めるアセアンからの輸入の比率は前年同期よりも4.7ポイント高い95%に上っている。国別では、ベトナムからの輸入が409.9万トン、前年同期比10.8%減となったが、総輸入量の56.3%を占めた。インドネシアからの輸入は273.6万トン、前年同期比39.9%、総輸入量の35.7%。 一方、オーストラリアからの輸入は前年同期比54.1%減の38万トンに激減し、総輸入量に占める比率は前年同期よりも3.2ポイント低い5%に落ちた。オーストラリアからの輸入が減る一方で、広東通商口の石炭輸入先には新たに3つの国が加わった。フィリピン、マレーシア、アメリカである。但し、一定の規模を備えているのはフィリピンのみで、同国からの輸入は43.4万トン、総輸入量の5.7%を占めた。 (上海証券報 7月17日)
広州海関の統計によると、2008年上半期の広東通商口経由の石炭輸入は765.8万トンで、前年同期に比べ24.4%減少した。
広東省のエネルギー需給ギャップは著しく、石炭のすべては他省や海外に依存している。国内石炭価格の上昇や輸送のボトルネックが解決困難な中、広東省は近年石炭輸入を拡大しており、2007年の広東通商口経由の石炭輸入は前年比18%増の1,962万トンに上り、同じ年の中国の石炭輸入量の38.5%を占めた。
広東省経由の石炭輸入が今年に入ってから著しく減少した背景には、国際石炭価格の上昇や、ベトナム、インドネシア等の石炭輸出制限措置がある。
今年上半期の石炭輸入価格は63ドル/tで、前年同期比41.6%もの大幅な上昇を示した。中でも6月期の平均輸入価格は過去最高の67.4ドル/tとなり、前年同月よりも57.5%上昇した。一方、石油・天然ガス価格の暴騰やクリーン・コール技術の進化に伴って石炭消費が世界的に増加、インドネシアやベトナムは石炭輸出制限措置を取ったが、そのこともまた石炭需給ギャップの一層の拡大をもたらした。
広東通商口経由の石炭の主な輸入先はアセアンであるが、上記の輸出制限措置や石炭価格の大幅な高騰によって、2008年上半期におけるアセアンからの広東通商口経由の石炭輸入は前年同期比20.5%減の727.8万トンに落ちた。なお、石炭総輸入量に占めるアセアンからの輸入の比率は前年同期よりも4.7ポイント高い95%に上っている。国別では、ベトナムからの輸入が409.9万トン、前年同期比10.8%減となったが、総輸入量の56.3%を占めた。インドネシアからの輸入は273.6万トン、前年同期比39.9%、総輸入量の35.7%。
一方、オーストラリアからの輸入は前年同期比54.1%減の38万トンに激減し、総輸入量に占める比率は前年同期よりも3.2ポイント低い5%に落ちた。オーストラリアからの輸入が減る一方で、広東通商口の石炭輸入先には新たに3つの国が加わった。フィリピン、マレーシア、アメリカである。但し、一定の規模を備えているのはフィリピンのみで、同国からの輸入は43.4万トン、総輸入量の5.7%を占めた。
(上海証券報 7月17日)