広東省省情研究センターは21日、「広東省石油製品不足の原因及び対策」と題する調査研究報告を発表した。同報告によると、昨年4月から広東省の石油製品市場では広範囲にわたる不足が発生、同省の石油商業備蓄は国際的に公認されている90日分をはるかに下回る20日分足らずに落ちている。こうしたところから、同報告は末端石油市場を速やかに開放すべきと提言している。

　広東省には国家石油備蓄タンクも地方石油備蓄タンクも未だになく、そのため政府は備蓄資源を運用し市場供給を調節して市場価格を安定させる術がない。また、珠江デルタの都市と茂名石化の間には未だに原油や石油製品の管理運輸システムが整備されていない。市場への供給が逼迫した場合でも、速やかに石油製品を集めて緊急に対応することが出来ないのである。

　省情研究センターの報告は、当面の石油製品逼迫に対する緊急措置を打ち出す一方、末端石油市場の速やかな開放を進めるよう提言し、中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工集団(SINOPEC)、BP等の大企業や民営企業が広東省に石油製品末端販売体系や地域的な石油産業一体化体系を建設することを全力を挙げて支援すべしとしている。

　（広州日報 7月22日）