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中国
【原子力】

原子力発電の大規模開発実現に努力せよ 2020年には電力総設備の5%を原子力に…国家能源局長 (08/08/04)
2008/8/5
中国【原子力】

 国家能源局の張国宝局長は3日、原子力発電の大規模開発を実現するよう努力しなければならないと表明した。なお、張国宝局長は、先日の国家能源局設立大会において、原子力発電計画を見直し、原子力発電所建設を加速し、原子力発電の国産化を促進するとしていたが、さらに、3日には「沿海地区の原子力発電開発を加速し、内陸地区の原子力発電所建設を科学的に計画し、2020年には電力総設備容量に占める原子力発電の比率を5%以上にする」と表明した。中国が2007年に公布した「原子力発電中長期計画」は電力総設備容量に占める原子力発電の比率を4%にするとの目標を掲げており、今回、中国政府はその目標を上方修正したことになる。発展改革委員能源研究所の高世憲主任は、今回の目標値引き上げにより、中国のエネルギー構造の調整が一層進み、石炭に対する依存度が大幅に引き下げられるとしている。

 張国宝局長は、原子力発電所建設を推進する過程において中国は多くの制約要因に直面しているが、中でも最も大きな課題は、原子力発電装備の国産化を実現できるどうかであり、さらに原子力発電の標準化、大量生産による大規模開発を実現するに足る改善、向上の能力を備えているかどうかであると強調した。

 また、張国宝局長は、原子力発電の鍛造部品は、原子力発電設備の独自生産や原子力発電所建設にとって鍵となる基礎部品であり、その国産化はあらゆる設備の中で最も重要であると指摘、今後10〜20年は中国の原子力発電建設のピークになり、中国は大型鍛造部品の技術と生産能力を速やかに高めて、国内の経済建設に奉仕するだけでなく、積極的に国際市場を開拓し、中国が世界の大型鍛造部品の主要供給拠点になるよう努力しなければならないとした。

 (上海証券報 8月4日・中国証券報 8月5日)