1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中国の原油対外依存度がさらに上昇 (08/09/04)
2008/9/5
中国【石油・天然ガス】

 国家発展改革委員会が今月2日に発表した統計によると、7月期の中国の原油生産量は前年同月比5%増、原油精製量は同8.8%増となった。資源的製品の輸出が厳しく規制されているため、中国の石油製品輸出は基本的に無視できる程度のものであり、原油精製量は概ね原油消費量に等しい。こうして見ると、原油生産量の伸びは精製量の伸びを下回る状況が続いていることが分かる。つまり、原油の対外依存度が上昇しているのである。

 確かに、この数年、原油生産量の伸びは消費の伸びを常に下回っている。原油生産量の伸びは2005年3.1%、2006年1.9%、2007年1.0%と下がり続けているのに対し、同じ年度の消費量の伸びは4.7%、7.2%、5.5%に上っている。中国の原油の対外依存度は、1995年にはわずか19.7%であったが、2000年になると36.8%に上昇し、2004年以降は一貫して40%を超えている。

 中国の今後の石油需給動向について、関係機関は次のような予想を立てている。

 中金公司…8月と9月の石油需要は若干鈍化し、短期的には供給過剰局面が激化する。しかし、第4四半期には反発が生じ、中国の石油需要は中長期的に国際石油価格を下支えすることになる。2008年の中国の石油消費の伸び率は6%、2009年は5.6%になる。戦略石油備蓄タンクへの注油も考慮に入れると、石油見掛け消費量(生産量−純輸入量)は予想値を超える可能性もある。

 国家統計局マクロ経済分析チーム…石油製品価格は政策的に拘束されているものの、これまでのデータから見て、国際原油価格の変動は国内の原油市場価格に対して依然大きな影響力を有している。初歩的な試算では、輸入原油価格が1%上昇するごとに、国内石油製品価格は約0.3%押し上げられる。

 なお、6月20日にガソリンと軽油が値上げになったが、7月に国際原油価格が過去最高を記録し、同月のブレント原油平均価格が1バレル当たり前月比5.1ドル、3.9%上昇し、前年同月比では83.1%の上昇となったところから、中国の石油製品価格の上昇が続く余地があると専門家は指摘する。

 (中国石油新聞中心 9月4日)