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中国
【石炭】

主要積卸港の石炭在庫上昇続く (08/09/08)
2008/9/9
中国【石炭】

 中国の石炭輸送が転機を迎えている。北方の中継港、南方の受入港、そして発電所の石炭在庫がいずれも上昇しているのである。

 中国北方から沿海地区に石炭を輸送する主要港湾である秦皇島港は、8月18日以降石炭在庫の上昇が続いており、9月4日の時点で820万トンの過去最高に達した。これは通常より300万トンも多く、しかも依然として在庫増の傾向が続く。一方、南方のいくつかの主要発電所や港湾の石炭在庫も過去最高に達している。

 石炭在庫上昇の主な原因として、次の点が挙げられる。

 第1に、大型発電所が比較的大きな石炭価格下落を見込んでいるのに対し、石炭取引企業は石炭価格上昇がなお続くと見ているため、港湾の石炭販売が不振になり、輸送が滞っている。

 第2に、南方経済の減速、西電東送(西部から東部への送電)状況の好転、天候等の影響で南方の石炭需要が軟調である。

 第3に、鉄道による積み出し港への石炭輸送量が著しく拡大し(8月期は7月に比べ11.4%増)、積み出し港では出荷量より入荷量が大きくなった。

 関係筋は、港湾の石炭在庫上昇問題を直ちに解決しなければ、滞貨が深刻化して北方から南方への石炭の物流がスムーズに行かなくなり、南方の電力供給や経済にも影響が出ると警告している。

 (中国水運報 9月8日)