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【石炭】

秦皇島石炭価格が在庫増で全面下落 投売りの可能性も (08/09/11)
2008/9/11
中国【石炭】

 秦皇島港務集団の最新統計によると、同集団の9月9日現在の石炭在庫は841.6万トンに上る。8月28日時点では749.4万トンであり、1日につき10万トン近く増加したことになる。秦皇島の在庫能力は900万トン余りと査定されており、秦皇島石炭生産販売協会の幹部は、1日10万トン増えるような状況が続けば、秦皇島は満杯になり、石炭価格がさらに下落する可能性もあると指摘する。投売りが生じる可能性すら否定できない。

 在庫の上昇による影響はすでに石炭価格にも波及している。ここ10日間で、高発熱量の石炭価格は約5%下落した。山西の混合炭価格に到っては10%の下落を示している。

 アナリストも今後さらに石炭価格が下落する可能性に言及している。香港の大華継顕証券は10日、経済成長が減速し、輸送に対する制約が緩和されることによって、石炭価格は今後2年で15〜20%下落するとの予想を示した。中金公司のアナリストである韓永氏も、今年1〜7月の石炭産業固定資産投資の伸び率が37.5%になったと指摘した上で、2010年に石炭産業は供給過剰リスクに直面するとの予想を示している。同氏は、2010年に石炭スポット価格は15%下落し、大型石炭企業の発電用石炭契約価格が来年中は上昇するものの、2010年には安定するとしている。

 業界筋の一般的な見方では、今年第4四半期は冬季用石炭準備のため石炭輸出は減少し、一方、インドネシアやベトナムが石炭輸出を制限しているため、中国の石炭貿易はさらに減少し、石炭価格は政府の価格制限措置が取られている間は、緩やかな下落を示すことになろう。

 (第一財経日報 9月11日)