中国政府は29日、「気候変動に対する中国の政策と行動」と題する白書を発表した。

　同白書は、経済構造調整、エネルギー多消費産業や高汚染産業に対する規制、再生可能エネルギー開発など、気候変動に対して中国政府がこの数年行ってきた政策と行動や、中国が目下進めている体制整備について紹介した。

　白書の説明に当たった国家発展改革委員会の解振華副主任は、中国は現在工業化、都市化段階にあり、先進国の辿ってきた過程から見ても、同段階において中国の温暖化ガス排出が急速に増えるのは必然であるとし、その上、中国の二酸化炭素排出量のうち20％は先進国向け輸出加工企業のものであると強調した。また、白書は、持続可能な発展の枠組みの下で、各国は「共通だが差異のある責任」を負って、気候変動への軽減、対応措置を取るべきであると主張しつつ、解振華副主任は、当面先進国はより大きな責任を負うべきであると指摘した。

　解振華副主任は、中国は2010年までに単位GDP当たりのエネルギー消費量を2005年比で20％引き下げるよう努力するとし、また、エネルギー消費の中で再生可能エネルギーの占める比率を約10％に高めると表明した。

　（国際在線 10月29日）