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中国
【省エネ・環境】

中国の鉄鋼産業の総エネルギー消費は依然上昇 省エネ・排出削減任務はなお困難 (07/09/13)
2007/11/22
中国【省エネ・環境】

 中国鋼鉄工業協会副会長・張長富は11日、シンポジウムの席上、中国の鉄鋼産業の単位当たりのエネルギー消費は低下したものの、中国の粗鋼生産量の伸びがあまりにも速すぎるため、総エネルギー消費は依然上昇を続け、鉄鋼産業の省エネ・排出削減はまだまだ困難であると述べた。

 鋼鉄協会に加盟している大中型鉄鋼企業77社の統計によると、今年1〜7月の粗鋼1トン当たりの総合エネルギー消費は標準炭換算で625.98kgce、前年同期に比べ3.49%低下した。粗鋼1トン当たりの比較可能エネルギー消費は610.5kgce、同3.35%低下した。鉄鋼企業の単位当たりエネルギー消費は引き続き低下しており、省エネ・排出削減は効果を上げている。また、1〜7月の大中型企業の粗鋼1トン当たりの新水使用量は5.7トン、前年同期より16.22%低下した。排水量は9.2%低下し、汚染物排出の面では、二酸化硫黄総排出量は2.4%、煙塵総排出量は4.94%、粉塵排出量は3.88%、廃水中の化学的酸素要求量(COD)は8.26%、それぞれ低下した。

 しかし、中国の粗鋼生産量の伸びが急であるため、総エネルギー消費は上昇している。1〜7月の総エネルギー消費は前年同期に比べ10.5%増加した。中国の鉄鋼産業は、産業集中度が低く、製品構造が不合理であり、産業配置は科学的でない。独自の知財権を有する中核技術や技術革新能力が乏しく、高付加価値製品の比重が小さい。そのため、産業全体の発展をエネルギーと資源の消費拡大に依存している状況は未だに改めることが出来ない。鉄鋼産業の省エネ・排出削減任務はまだまだ相当困難である

(国家環境保護総局ウェブサイト 9月13日)