中国国家統計局が22日発表した速報によると、2008年の中国のGDPは30兆670億元、成長率は9.0％となった。うち第1四半期の成長率は10.6％、第2四半期10.1％、第3四半期9.0％、第4四半期6.8％。また、第一次産業の成長率は5.5％、第二次産業は9.3％、第三次産業は9.5％。

　工業生産高の伸びは鈍化し、企業の利益の伸び率も下がった。一定規模以上の工業付加価値生産額は前年比12.9％となったが、伸び率は5.6ポイント下がった。地区別では、東部地区の伸び率が11.6％、中部地区15.8％、西部地区15.0％。

　1〜11月期において全国の一定規模以上の工業企業は前年同期比4.9％の増益になった。39の業種のうち増益になったのは31業種に止まった。利益の大きい上位5業種は、石油・天然ガス採掘業、石炭採掘・選炭業、交通運輸設備製造業、化学原料及び化学製品製造業、鉄鋼及び圧延加工業。

　2008年の固定資産投資は17兆2,291億元、前年比25.5％増になり、伸び率は前年より0.7ポイント高い。うち都市固定資産投資は14兆8,167億元、伸び率は前の年に比べ0.3ポイント高い26.1％、農村固定資産投資は2兆4,124億元、伸び率21.5％。都市固定資産投資のうち、第一次産業投資は2,256億元、54.5％増、第二次産業投資は6兆5,036億元、28.0％増、第三次産業投資は8兆875億元、24.1％増。地区別の都市固定資産投資の伸び率は、東部地区21.3％、中部地区33.5％、西部地区26.7％。2008年の年間不動産開発投資は3兆580億元、前年比20.9％増となった。

　社会消費財小売総額は10兆8,488億元、前年比21.6％増になり、伸び率は前の年より4.8ポイント上昇した。

　物価上昇率は、2008年前半は高かったが、下半期には次第に安定に向かった。消費者物価の上昇率は前の年より1.1ポイント高い5.9％、うち都市部は5.6％、農村部は6.5％。品目別では、食品価格の上昇率が14.3％になり、総合物価水準を4.65ポイント押し上げた。原材料・燃料・動力価格の上昇率は前の年より6.1ポイント高い10.5％。70の大中都市における住宅販売価格の2008年の上昇率は6.5％で、前年比1.1ポイント低下した。12月の住宅販売価格は前年同月比0.4％の下落になった。

　年間貿易額は比較的速い伸びを示したものの、第4四半期の伸び率は大幅に低下した。2008年の年間貿易総額は2兆5,616億ドル、前年比17.8％増。うち輸出は1兆4,285億ドル、17.2％増、輸入は1兆1,331億ドル、18.5％増。貿易黒字は2,955億ドルで、前年比328億ドルの増加となった。国際市場における需要の縮小や初級製品価格の大幅な下落等の影響で、第4四半期の輸出額の伸び率は4.3％、輸入の伸び率は8.8％に止まった。外資利用額は実行ベースで923.95億ドル、前年比23.6％増。年度末の外貨準備高は前年比27.3％増の1.95兆ドル。

　2008年の年間都市新規就労者数は1,113万人。年度末の都市登録失業率は4.2％で、前年末に比べ0.2ポイント上昇した。都市住民の1人当たり可処分所得は15,781元、名目では前年比14.5％増、実質では8.4％増となった。農村住民の1人当たり純収入は4,761元、名目15.0％増、実質8.0％増。年度末の住民貯蓄残高は前年末よりも4兆5,353億元多い21.8兆元に上った。

　（国家統計局ウェブサイト 1月22日）