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【エネルギー全般・政治経済】

中国 1月のPPIが前年同期比マイナス3.3%に (09/02/10)
2009/2/12
中国【エネルギー全般・政治経済】

 中国の今年1月の工業品出荷価格指数(PPI)は前年同期比で3.3%下がり、原材料、燃料、動力価格は5.3%下がった。

 工業品出荷価格のうち、生産資材出荷価格の下落率は4.4%。うち採掘業の下落率は13.2%、原料工業6.8%、加工工業2.2%。生活資材出荷価格は前年同期比0.1%の微増に止まった。うち食品類価格の上昇率は0.2%、衣類0.9%、一般日用品1.0%。耐久消費財は−1.5%。

 品目別では、原油出荷価格は前年同期比−49.9%。石油製品の出荷価格では、ガソリン出荷価格の上昇率が2.1%、灯油は3.1%、軽油は−4.8%。

 石炭採掘・選炭業の出荷価格は前年同期比22.7%上昇した。うち原炭出荷価格は12.3%上昇した。

 鉄鋼及び圧延加工業出荷価格は前年同期比7.2%低下した。うち一般大型鋼材価格は5.3%、一般中型鋼材は9.4%、一般小型鋼材は3.4%、中厚鋼板は15.2%、鋼線材は14.5%低下した。

 非鉄金属精錬及び圧延加工業出荷価格は前年同期比24.6%低下した。アルミは19.8%。銅は41.1%、鉛は36.7%、亜鉛は43.0%低下した。

 1月の工業品出荷価格指数の対前年同期比の下落幅は2008年12月に比べ2.2ポイント拡大した。当面の価格下落の背景と傾向については次のように指摘できる。

 第1に、米国の金融危機が世界経済の急速な不振を招いた。国際市場における原油、鉱石、食糧等の基礎的製品の価格は顕著な下落を示し、そのため中国が大規模に輸入しているその種製品の価格が著しく低下し、延いては昨年以降高止まりしていた生産資材価格が比較的大きな低下を示した。さらに、そうした価格の下落は産業連鎖を通じて中・下流に伝わり、その結果、製品価格の全面的な下落がもたらされた。

 第2に、昨年の価格高止まりの反動があった。工業品出荷価格は2008年1〜8月まで上昇率が徐々に拡大していたが、9月以降になって前月比で低下を示し始め、12月の平均価格水準はすでに2008年1月の水準を下回っていた。その結果、2008年の工業品出荷価格の変動が時間差をもって2009年にマイナス影響を及ぼした。こうしたタイムラグの影響は2009年8月までは月を追うごとに拡大するだろう。そのため、たとえ2009年の工業品出荷価格の下落が止まったとしても、通年の工業品出荷価格上昇率は依然マイナスになり、見かけ上は2009年の工業品出荷価格指数は前年同期比で著しく低下することになる。

 第3に、分類上は、価格の上がったものもあれば下がったものもある。工業品出荷価格のうち、鉄鋼及び圧延加工業出荷価格は前年同期比7.2%低下し、非鉄金属精錬及び圧延加工業出荷価格は24.6%もの低下を示した。しかし、石炭採掘・選炭業の出荷価格は22.7%上昇し、原炭出荷価格は12.3%上昇した。また、ガソリン出荷価格は2.1%、灯油は3.1%上昇している。

 (国家統計局ウェブサイト 2月10日)