1. HOME
  2. アジア 【電力】

アジア
【電力】

ミャンマー 水力発電の大規模開発を推進 (09/03/04)
2009/3/4
アジア【電力】

 ミャンマーは目下水力発電の開発に力を入れており、15件の水力発電事業が政府の特殊事業執行委員会と電力省の承認を得ている。

 15件の水力発電事業は、それぞれ4.8万kW〜280万kW規模で、7つの管区と州に分布しているが、うち7件は同国最北部で建設される。15件がすべて竣工すると、ミャンマーの設備容量は1,384万kW増えることになる。

 特殊事業執行委員会の発足以来、すでに6件の水力発電事業(44.2万kW)が竣工した。また、現在建設中の水力発電事業は22件、容量は合計1,659万kWになる。

 同国の統計によると、年間発電量は、2006−2007年度の61.72億kWhから2007−2008年度の66.03億kWhに増えた。

 近年ミャンマーで水力発電所の投資、建設に当たっているのは、タイ、中国、韓国、バングラデシュ、インドの企業である。

 例えば、タイの企業は総計60億ドルの契約を結んで、設備容量711万kWの水力発電建設を開始している。契約によると、水力発電の年間発電量は354.46億kWhになる。タイは、Tar-hsan水力発電事業、Hutgyi水力発電事業に投資しており、Hutgyi事業は設備容量60万kW、年間発電量38.2億kWhで、電力の一部はタイに輸出される。

 ミャンマーは2004年以降、中国の複数の企業とも5件の契約を結んでいる。79万kWのYeywa水力発電事業は、完成すると年間発電量35.5億kWhになる。雲南機械設備輸出入公司などの中国企業3社もミャンマーの水力発電所建設に参加している。その他に、中国電力投資公司もミャンマーで7件の水力発電所建設を手がけることになり、設備容量は1,336万kWになる。

 インド国営水力発電公社は総設備容量180万kWの水力発電所建設事業2件に参加し、イタリアとタイの合弁会社と英国の企業も60万kWの水力発電事業に参加している。

 ミャンマーはバングラデシュとの提携による水力発電所建設も進めており、電力をバングラデシュに輸出することになる。ミャンマー西部と西北部が候補地に挙がっている。

 ミャンマー国家投資委員会からの情報によると、ミャンマー電力公社側が経営権を握る外国企業投資は、2007年末時点で63.11億ドルに上っている。

 ミャンマーの水力資源は豊かであり、ミャンマー政府は水力発電開発によって電力不足問題の解決を図っている。

 (中華機械網 3月4日)