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【石油・天然ガス】

中国海洋石油、華南のLNG市場を全面開拓 (09/03/09)
2009/3/9
中国【石油・天然ガス】

 中国海洋石油総公司(CNOOC)は目下華南地区のLNG市場開拓を進めており、すでに多くの売買契約を結んでいる。

 CNOOCが華南に供給するLNGはカタールから調達する公算が大きい。CNOOCは7日、カタールの首都ドーハに湾岸地区初の駐在事務所を設けた。CNOOCの傅成玉総経理(社長)は、中国経済の着実な成長に伴っていLNG等のクリーン・エネルギーの需要が絶えず増加し、世界最大のLNG輸出国であるカタールとの協力は極めて大きな潜在力があると述べた。

 昨年6月、CNOOCとカタールLNGは25年間のLNG長期売買契約に調印し、CNOOCは年間200万トンのLNGを輸入することになった。この長期契約は今年末か来年初めには実施に移されるため、CNOOCは今年2月以降、華南地区においてLNG下流ユーザーの全面的な開拓を進めている。

 CNOOCが今回ターゲットにしているのは発電所と都市ガス公司であるが、工業ユーザーにLNGを販売することも検討している。供給方法については、CNOOCは発電所、都市ガス公司を対象にパイプラインによる供給を先行させるが、次の一手として、パイプラインの及んでいない地区へタンクローリーによって供給することも構想している。

 消息筋によると、CNOOCは広州煤気公司と仏山燃気公司との間で契約に調印するとともに、発電所との間でも商談を進めている。

 仏山燃気とは60万トン、期間2010〜2013年の契約を結んでいるが、実需要に応じて供給増加につき協議することになる。広州煤気とは30万トン、供給期間は2010〜2013年の契約を結んでおり、仏山と同様に供給増加について協議することもある。

 CNOOCは、珠江デルタの発電所とも商談を進めているが、未だ契約には至っていない。発電所側は当面の電力需要の低下や重油発電の方が経済的であることを考慮しているのだろう。また、深センの発電所の場合、2年後には第2西気東輸パイプラインが広東に到達することも影響している。そうなれば、深センは華南の主要な天然ガス市場になり、輸入LNGは陸上パイプライン天然ガスとの厳しい価格競争を強いられることになる。

 (上海証券報 3月9日)