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中国
【新エネルギー】

電力大手の大唐集団が新エネルギー産業部門を強化 国有企業による新エネルギー分野の独占傾向強まる (09/04/01)
2009/4/2
中国【新エネルギー】

 中国大唐集団新能源有限公司がこのほど発足した。同社の親会社である大唐集団は新エネルギー部門の強化に全力を上げている。

 超大型発電企業である大唐集団はこれまでもクリーン・エネルギーと再生可能エネルギーの発展に力を入れており、同社の水力発電設備容量は、2002年の設立当初の271万kWから、2008年末には5倍以上の1,365万kWに拡大した。風力発電はゼロからスタートして、今や214万kWに達している。さらに、原子力発電でも飛躍的な進展を遂げ、寧徳原子力発電所がすでに着工されている。また、安慶ソフトバイオマス発電所や甘粛省武威ソーラー発電所もすでに運転を開始している。大唐集団のクリーン・エネルギーと再生可能エネルギーの占める比率は、設立当初の11.37%から19.22%に高まった。

 大唐集団は、次の一手として、風力発電事業の建設を加速するとともに、海洋風力発電、ソーラー発電、ゴミ発電、小型水力発電の開発に力を入れる。

 (経済参考報 4月1日)


 大唐集団の新エネルギー分野進出が示しているように、新エネルギー分野は今後、国有企業の独壇場になる可能性が高い。これら独占企業は新エネルギーで地盤を固め、障害を除去しようとするため、民営の新エネルギー企業は苦境に陥るだろう。風力発電分野だけでなく、バイオマスエネルギー分野においても、勝ち残っているのは、中粮集団、ペトロチャイナ、シノペック、中国海洋石油等の大型国有企業である。民営の新エネルギー企業にとって唯一の曙光は、政府の4兆元の景気刺激策の中で、新型クリーン・エネルギー開発への投資計画が盛り込まれていることだけである。

 (南方都市報 3月31日)