○ 1〜2月の新規着工事業は1万8,533件で、前年同期比4,056件増加。新規着工事業の計画投資額は合計7,437億元、前年同期比87.5%増。 ○ 1〜2月の一定規模以上企業の工業生産高が前年同期比3.8%増。3月期は8.3%増。 ○ 平均営業日の比較可能基準に基づき計算した今年3月期の貿易総額が前月比23.8%増。 ○ 第1四半期の人民元建て新規融資が、前年同期よりも3兆2,500万元多い4兆5,800億元に。 ○ 3月期の電力使用量が、上海では前月比13.8%増、江蘇は20%増、浙江は30%増、広東は26%増。 ○ 3月期以降の鉄道貨車積み込み台数が1日平均13万4,000輌に。3月の港湾取扱量は前年同期比2%増。 多くの政府関係者、経済の専門家、企業家は、情勢は予想していたよりも好転していると口を揃えるように述べている。 次々と発表されるデータからも明らかなように、国際金融危機に対処し経済の安定的かつ急速な発展を促進するための中国の包括政策は、その効果を示し始めている。中国経済にはすでにプラスの変化が生じているのである。 今年に入ってから、中国の経済成長を牽引する三大エンジンはいずれも弾みがついている。投資は大幅に増加し、消費は着実に拡大し、輸出は著しく好転している。また、金融も急速に伸びており、銀行は全体的に健全、安定している。 (投資) 1〜2月の都市固定資産投資は1兆276億元、前年同期比26.5%増となり、伸び率は昨年の年間伸び率を1ポイント上回った。特に新規着工事業が急増しており、1〜2月は前年同期よりも4,056件多い1万8,533件に上った。新規着工事業の計画投資額は合計7,437億元で、前年同期比87.5%増。新規着工事業が急拡大していることで、今後中国の投資は着実な増加傾向が続くと予想される。 (消費) 1〜2月の社会消費財小売総額は2兆80億元、前年同期比15.2%増となった。伸び率は昨年12月の17.6%に比べるとやや落ちたが、旧正月や価格などの要因を除いた場合、ほぼ昨年同期並みになる。このことは中国の消費の基盤が依然堅実であることを示している。また、中国自動車工業協会の先日の発表によると、第1四半期の中国の自動車総販売台数は267万台に達し、世界一。さらに、商務部の統計によると、3月期の「家電下郷」製品の販売量は148.5万台、前月比70%増になり、販売額は22.4億元、前月比72%増になった。 (貿易) 中国海関総署の10日発表によると、今年3月の貿易総額は、前年同期比での減少幅が著しく縮小し、前月比では大幅な増加となった。3月の貿易総額の減少幅は1〜2月に比べ6.3ポイント縮小し、輸出額の減少幅は4ポイント、輸入額では9.1ポイント縮小した。平均営業日の比較可能基準に基づき計算した場合、3月期の貿易総額は前月比23.8%増と大幅な伸びを示した。うち輸出は32.8%増、輸入は14%増。こうしたデータから、中国の対外貿易状況が3月から好転し始めていることは明らかである。また、3月の輸入額は前月比で14.1%の増加となったが、このことは中国の内需拡大策の効果が現れ始めたことを示している。広東省の場合、3月期の貿易総額は前年同期比18.2%減、前月比で31.7%増になり、前年同期比の減少幅は1月に比べ12.9ポイント、2月に比べ1ポイント縮小した。 (金融) 2009年3月末の広義貨幣供給量(M2)は53兆600億元、前年同期比25.51%増。伸び率は前年末に比べ7.69ポイント、前月末に比べると5.11ポイント高い。第1四半期の人民元建て新規融資は4兆5,800億元で、前年同期に比べ3兆2,500億元増えた。 (エネルギー・運輸) ここ数ヶ月、低下が続いていた発電量と電力使用量は、低下に歯止めがかかり、上昇傾向を示し始めている。2月期の全国発電量は前年同期に比べ小幅の増加を示していたが、さらに3月上旬には発電量の伸び率は約1%になった。特に内需拡大策の影響で、貴州省の第1四半期の電力使用量は前年同期比22.9%増、雲南省は11.9%増、海南省は3.3%増になった。また、長江デルタと珠江デルタ地区の電力使用量の回復傾向も鮮明になっている。3月期の上海の電力使用量は前月比で13.8%増、江蘇省は20%増、浙江省は30%増、広東省は26%増となった。 運輸は基本的に国際金融危機以前の水準に回復した。国際金融危機の影響はより直接的には発電用石炭の輸送に最も大きな影響が及んだが、3月期の貨物輸送、特に石炭輸送は著しい上昇を示した。3月期以降の鉄道の貨車積み込み台数は1日平均13万4,000輌に達し、ピーク時の水準に近づいている。4月9日の鉄道発送貨物量は866.6万トン、貨車13万8,365輌、回転量に換算すると86.27億トン・kmになる。 民間航空の1〜3月の国内旅客輸送量の前年同月比の伸び率は、1月21%、2月13%、3月14%。2008年3月以降、初めて2ケタ台の伸び率になった。航空会社の経営状況も全面的に好転している。 3月の港湾取扱量は前年同期比2%増になった。昨年9月以降、秦皇島港は国内石炭需要の減少で石炭輸送量が減少していたが、今年3月は、昨年9月以降で最高の2,213万トンになり、2月に比べ45.2%増加した。青島港の第1四半期の取扱量は前年同期比4.5%増の7,845万トン、月間取扱量は2,646万トンで、いずれも過去最高を記録した。上海港の3月の出入国船舶数は昨年第3四半期以降初めて上昇に転じ、昨年3月と横ばい、前月比では28%の増加になった。日照港の第1四半期の取扱量は前年同期比9%増、特に鉄鉱石取扱量は前年同期比12.8%に達した。広州港集団の取扱量は前年同期に比べると減少したものの、2月、3月と回復的成長を示した。 (経済日報 4月13日)
○ 1〜2月の新規着工事業は1万8,533件で、前年同期比4,056件増加。新規着工事業の計画投資額は合計7,437億元、前年同期比87.5%増。
○ 1〜2月の一定規模以上企業の工業生産高が前年同期比3.8%増。3月期は8.3%増。
○ 平均営業日の比較可能基準に基づき計算した今年3月期の貿易総額が前月比23.8%増。
○ 第1四半期の人民元建て新規融資が、前年同期よりも3兆2,500万元多い4兆5,800億元に。
○ 3月期の電力使用量が、上海では前月比13.8%増、江蘇は20%増、浙江は30%増、広東は26%増。
○ 3月期以降の鉄道貨車積み込み台数が1日平均13万4,000輌に。3月の港湾取扱量は前年同期比2%増。
多くの政府関係者、経済の専門家、企業家は、情勢は予想していたよりも好転していると口を揃えるように述べている。
次々と発表されるデータからも明らかなように、国際金融危機に対処し経済の安定的かつ急速な発展を促進するための中国の包括政策は、その効果を示し始めている。中国経済にはすでにプラスの変化が生じているのである。
今年に入ってから、中国の経済成長を牽引する三大エンジンはいずれも弾みがついている。投資は大幅に増加し、消費は着実に拡大し、輸出は著しく好転している。また、金融も急速に伸びており、銀行は全体的に健全、安定している。
(投資)
1〜2月の都市固定資産投資は1兆276億元、前年同期比26.5%増となり、伸び率は昨年の年間伸び率を1ポイント上回った。特に新規着工事業が急増しており、1〜2月は前年同期よりも4,056件多い1万8,533件に上った。新規着工事業の計画投資額は合計7,437億元で、前年同期比87.5%増。新規着工事業が急拡大していることで、今後中国の投資は着実な増加傾向が続くと予想される。
(消費)
1〜2月の社会消費財小売総額は2兆80億元、前年同期比15.2%増となった。伸び率は昨年12月の17.6%に比べるとやや落ちたが、旧正月や価格などの要因を除いた場合、ほぼ昨年同期並みになる。このことは中国の消費の基盤が依然堅実であることを示している。また、中国自動車工業協会の先日の発表によると、第1四半期の中国の自動車総販売台数は267万台に達し、世界一。さらに、商務部の統計によると、3月期の「家電下郷」製品の販売量は148.5万台、前月比70%増になり、販売額は22.4億元、前月比72%増になった。
(貿易)
中国海関総署の10日発表によると、今年3月の貿易総額は、前年同期比での減少幅が著しく縮小し、前月比では大幅な増加となった。3月の貿易総額の減少幅は1〜2月に比べ6.3ポイント縮小し、輸出額の減少幅は4ポイント、輸入額では9.1ポイント縮小した。平均営業日の比較可能基準に基づき計算した場合、3月期の貿易総額は前月比23.8%増と大幅な伸びを示した。うち輸出は32.8%増、輸入は14%増。こうしたデータから、中国の対外貿易状況が3月から好転し始めていることは明らかである。また、3月の輸入額は前月比で14.1%の増加となったが、このことは中国の内需拡大策の効果が現れ始めたことを示している。広東省の場合、3月期の貿易総額は前年同期比18.2%減、前月比で31.7%増になり、前年同期比の減少幅は1月に比べ12.9ポイント、2月に比べ1ポイント縮小した。
(金融)
2009年3月末の広義貨幣供給量(M2)は53兆600億元、前年同期比25.51%増。伸び率は前年末に比べ7.69ポイント、前月末に比べると5.11ポイント高い。第1四半期の人民元建て新規融資は4兆5,800億元で、前年同期に比べ3兆2,500億元増えた。
(エネルギー・運輸)
ここ数ヶ月、低下が続いていた発電量と電力使用量は、低下に歯止めがかかり、上昇傾向を示し始めている。2月期の全国発電量は前年同期に比べ小幅の増加を示していたが、さらに3月上旬には発電量の伸び率は約1%になった。特に内需拡大策の影響で、貴州省の第1四半期の電力使用量は前年同期比22.9%増、雲南省は11.9%増、海南省は3.3%増になった。また、長江デルタと珠江デルタ地区の電力使用量の回復傾向も鮮明になっている。3月期の上海の電力使用量は前月比で13.8%増、江蘇省は20%増、浙江省は30%増、広東省は26%増となった。
運輸は基本的に国際金融危機以前の水準に回復した。国際金融危機の影響はより直接的には発電用石炭の輸送に最も大きな影響が及んだが、3月期の貨物輸送、特に石炭輸送は著しい上昇を示した。3月期以降の鉄道の貨車積み込み台数は1日平均13万4,000輌に達し、ピーク時の水準に近づいている。4月9日の鉄道発送貨物量は866.6万トン、貨車13万8,365輌、回転量に換算すると86.27億トン・kmになる。
民間航空の1〜3月の国内旅客輸送量の前年同月比の伸び率は、1月21%、2月13%、3月14%。2008年3月以降、初めて2ケタ台の伸び率になった。航空会社の経営状況も全面的に好転している。
3月の港湾取扱量は前年同期比2%増になった。昨年9月以降、秦皇島港は国内石炭需要の減少で石炭輸送量が減少していたが、今年3月は、昨年9月以降で最高の2,213万トンになり、2月に比べ45.2%増加した。青島港の第1四半期の取扱量は前年同期比4.5%増の7,845万トン、月間取扱量は2,646万トンで、いずれも過去最高を記録した。上海港の3月の出入国船舶数は昨年第3四半期以降初めて上昇に転じ、昨年3月と横ばい、前月比では28%の増加になった。日照港の第1四半期の取扱量は前年同期比9%増、特に鉄鉱石取扱量は前年同期比12.8%に達した。広州港集団の取扱量は前年同期に比べると減少したものの、2月、3月と回復的成長を示した。
(経済日報 4月13日)