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【エネルギー全般・政治経済】

発展改革委員会、時代遅れの工業生産能力の淘汰を加速 (09/05/03)
2009/5/7
中国【エネルギー全般・政治経済】

 中国国家発展改革委員会は3日、成長を維持し内需を拡大する中で時代遅れの生産能力の淘汰を加速すると重ねて表明した。以下、発展改革委員会の政策要旨。

 昨年下半期以降、国際金融危機の実体経済に対する影響がますます大きくなっている。工業生産には大幅な低下が生じ、一部産業では生産能力過剰問題が一層顕著になっている。ますます深刻化する国際金融危機に対応すべく、党中央と国務院は積極財政政策と金融緩和策を実施し、内需拡大と経済の安定的かつ比較的速やかな成長を促進する一連の措置を打ち出した。

 国務院は、鉄鋼、非鉄金属、石油化学、軽工業、紡績などの重点産業調整振興計画を公布し、危機に対処して成長を維持する中でも、構造調整の要求を明確に打ち出し、時代遅れの生産能力の淘汰を産業振興計画の重要任務とする。

[淘汰の目標]

・鉄鋼…300m3以下の高炉、20トン以下の転炉、電気炉の淘汰を予定通り完了する。2011年までに製鉄能力7,200万トン、製鋼能力2,500万トンを淘汰する。

・非鉄金属…2009年までに銅30万トン、鉛60万トン、亜鉛40万トンの精錬能力を淘汰する。2010年末までに電解アルミ精錬能力80万トンを淘汰する。

・軽工業…2011年までに時代遅れのパルプ・製紙生産能力200万トン以上、エネルギー効率の低い冷蔵庫3,000万台、皮革3,000万枚、白熱灯6億本、アルコール100万トン、うま味調味料12万トン等の生産能力を淘汰する。

・紡績…2011年までにエネルギーと水の消費が大きく技術水準の低い75億mのプリント染め生産能力を淘汰し、また、時代遅れの化繊生産能力230万トンを淘汰する。時代遅れの綿紡、毛織物生産能力の淘汰を加速する。

・石油化学…2011年までに100万トン以下の低効率・低品質製油プラントを淘汰し、100〜200万トン級プラントの閉鎖・転換を誘導する。アスファルト、重油精製等の名目による新規製油プラントの建設を防止する。時代遅れの技術による化学肥料や、毒性とリスクの高い農薬品種を淘汰する。カーバイド、メタノール等の時代遅れの生産能力を淘汰する。メタノール、アルカリなど生産能力過剰製品の事業建設を厳格に規制する。

 [政策措置]

 (1) 産業政策の改定、完備を進める。新規参入基準の引き上げ、クリーン・プロダクション審査の強化、差別電気料金等の手段を総合的に運用することによって、時代遅れの生産能力の淘汰を加速する。

 (2) 生産能力を淘汰した企業の、従業員の再就職、生産転換、債務等の問題を適切に解決する。省エネ・排出削減、淘汰の問責制を厳格に適用し、経済、法律、環境保護や行政手段を運用して、時代遅れの生産能力の淘汰を加速する。

 (3) 企業の技術改造を推進する。新技術、新素材、新工程、新プラントによって在来型産業の高度化を進め、技術水準を高め、高付加価値製品を発展させて、省エネと排出削減を促進する。生産能力過剰産業の事業拡張や重複建設を防止する。事業計画は重点産業調整振興計画や関連する計画、政策に適合していることを要す。

 (4) 監督・検査を強化する。検査小組を設ける。用地、金融、環境保護、工商、品質検査等の部局は定期的に淘汰企業のリストを作成、報告する。各クラス政府は期限付淘汰対象の装備に対して厳格な監督を行い、拡張、改造や移転を禁止する。金融機関はいかなる形式であれ貸付を行わず、国土資源管理部局は用地の手続きを行わない。

 (国家発展改革委員会ウェブサイト 5月3日)