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中国 新エネルギー振興計画草案が確定 総計2兆元の投資計画が浮上 (09/05/07)
2009/5/15
中国【新エネルギー】

国家能源局権威筋は6日、新エネルギー産業振興計画の草案が完成したことを明らかにした。同草案は国家発展改革委員会関係部局の指導と承認を経て国務院に上程される。

 能源局権威筋によると、今回の産業振興計画案では、風力発電と太陽エネルギーが最も大きな恩恵を受ける。風力発電計画については、従来の3,000万kWでは需要を賄えないとして、計画目標が引き上げられる。現在の1kW当たり8,000〜10,000元の建設費で試算すると、総投資額は1兆元に達するだろう。河北、内蒙古、甘粛、江蘇、吉林等に1,000万kW級の風力発電基地を建設することが確定しており、内蒙古東部と西部地区だけでも設備容量は5,000万kWを突破する。

 太陽エネルギーについては、今回の新エネルギー産業振興計画に太陽光発電計画が盛り込まれることは確実である。太陽光発電の総設備容量は1,000万kWに達することが見込まれる。現在の1kW当たり3〜5万元の建設費で試算すると、総投資額は3,000億元を超えるだろう。

 その他に、原子力発電についても新エネルギー産業振興計画に盛り込まれる。国家能源局の「原子力発電中長期開発計画」の改正意見に基づき、2020年時点で、中国の運転中の原子力発電設備容量は7,000万kW以上、建設中の容量は3,000万kW、原子力発電の電力総設備容量に占めるシェアは5%以上になる。1kW当たりの所要投資額を1.4〜1.5万元とすると、原子力発電中長期計画の総投資額は7,500億元に上る。

 また、2020年には再生可能エネルギー発電の比率は15%以上になり、2040年以降は30%かそれ以上の水準になって、再生可能エネルギーは重要な代替エネルギーとなる。バイオエタノールについては、政府が2007年以降、穀物系バイオエタノールの生産を制限しているため、発展の勢いは減殺されているが、今後は、甘コーリャン、キャッサバ、セルロースなど非穀物系エタノールや、ヤトロファなどによるバイオディーゼル生産が主流になろう。大規模な原料供給基地の建設が進み、バイオ液体燃料精製企業が設けられることになる。従来の計画では2010年にエタノール燃料年産能力200万トン、バイオディーゼル年産能力20万トンが目標とされていたが、こうした目標値も修正される。

 (第一財経日報 5月7日)