1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中国国家発展改革委員会、石油価格管理弁法を公布 (09/05/11)
2009/5/11
中国【石油・天然ガス】

 中国国家発展改革委員会は8日、「石油価格管理弁法(試行)」を公布した。

 同弁法によると、中国国内の石油製品価格は国際原油価格を基準に、国内の平均精製コスト、税金、合理的な流通コストや適正利潤を加算して確定するとい規定される。22日連続する営業日の国際原油平均価格の変動幅が4%を超えた場合、それに応じて中国国内のガソリン、軽油価格を調整する。

 中国の国内石油製品価格は、1バレル80ドルより安い場合、通常の精製利益率に基づいて算定するが、80ドルより高い場合、精製利益率をゼロにまで引き下げて算定する。

 また、国際原油価格が1バレル130ドルよりも高い場合、国は生産者と消費者の利益をともに配慮して国民経済の安定的な運営を維持することを原則とし、適正な財政・租税政策を採って石油製品の生産と供給を維持することを求められることになり、ガソリン、軽油価格は原則として値上げしないか、たとえ値上げしても小幅に止める。つまり、国際石油価格が高止まりした場合、国が石油製品消費者に補助金を給付することになる。

 「石油価格管理弁法(試行)」の公布により、中国の石油製品価格は市場化の方向へと徐々に改革が進められることになる。昨年12月、政府は新たな石油製品価格形成の仕組みを打ち出し、石油製品価格が国際石油価格の変動と企業の生産コストを反映すること、国内市場の需給関係に適応することや、石油資源の不足程度を反映すること、社会各分野の負担能力にも配慮することを保証することになった。長期的に見た場合、石油製品価格は市場によって形成されるが、国家発展改革委員会の担当者は、現段階では、市場競争が不十分であり、市場システムが完備されておらず、社会各分野の負担能力も小さいため、石油製品価格は政府による適正な管理が必要であるとしている。つまり、中国の石油製品価格の国際原油価格との連動については、依然として統制的な間接連動が適用されることになる。

 (経済参考報 5月11日)