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【石油・天然ガス】

CNOOC、9月よりカタールLNG輸入開始も市場開拓に遅れ (09/08/13)
2009/8/13
中国【石油・天然ガス】

 オーストラリア、インドネシア、マレーシアに継いで4件目の長期LNG輸入契約となるカタールのLNGの中国への輸入が9月末から開始され、今年は60〜70万トンの輸入が見込まれる。輸入事業者の中国海洋石油(CNOOC)筋が明らかにした。

 しかし、輸入開始時期が迫っているにも関わらず、下流市場の開拓は進んでいない。深セン、福建、上海のLNG輸入事業では、安定した上流のガス源と、都市ガス及び天然ガス発電を主とする下流の市場が確保されていたが、カタールLNGの市場に関しては、CNOOCは今年2月以来、華南地区でユーザーの開拓を進めているものの、都市ガス企業や発電所との交渉は未だに基本合意段階に止まっており、量や価格は未だ具体的に確定していない。

 CNOOCは昨年6月、Qatargasと25年間のLNG売買で合意し、年間200万トンのLNGを輸入することになった。カタールのLNGは最終的に寧波ターミナルに輸入されるというのが大方の見方であるが、しかし、寧波ターミナルは未だ建設中であり、操業開始は2012年になる。結局、目下カタールのLNGを受け入れることのできるのは広東大鵬液化天然気有限公司しかない。

 市場開拓が滞っているのは、カタール天然ガスの予想価格がオーストラリア天然ガス価格を大幅に上回っているためである。カタール天然ガスのCIF価格は3元/m3前後になり、受入基地のコストを加算すると出荷価格は3.5元/m3になると予想される。一方、広州、仏山、東莞の民生用天然ガス価格は3.45〜3.85元/m3であり、都市ガス企業にとってカタールガスの利幅は小さい。

 しかし、25年間の契約を結んだCNOOCは一日も早く販路を開拓することを迫られている。

 (北京商報・毎日経済新聞 8月13日)