1. HOME
  2. 中国 【エネルギー全般・政治経済】

中国
【エネルギー全般・政治経済】

内蒙古でレアアース産業フォーラム開催 出席者は中国の戦略備蓄制度の早期確立を主張 (09/08/14)
2009/8/14
中国【エネルギー全般・政治経済】

 内蒙古包頭(パオトウ)で第1回中国包頭レアアース産業発展フォーラムが開催され、関係者は、レアアース資源の保護と中国のレアアース戦略備蓄制度の確立は一刻も猶予できないと強く主張した。

 専門家、政府、業界関係者等は、産業に対する政府の総合監督管理の強化とレアアース戦略備蓄制度の早期確立が急務であるとの認識で一致した。中国科学院の徐光憲院士は、政府が10億ドル前後の資金を拠出して、レアアース価格が低迷している時期にこれを買い入れて戦略備蓄とすることで、中国が国際市場においてレアアース価格の主導権を握るべきであると提言した。

 工業情報化部の苗圩副部長によると、中国のレアアース産業は過去50年間で大きく進展し、中国はレアアースの世界最大の資源国、生産国、輸出国、消費国になっている。しかし、粗放型採掘方式による資源浪費は深刻であり、総合利用率が低い。開発過程の監督管理が十分でなく、業界の参入基準は甘い。環境保護意識が低く、汚染問題が突出している。応用開発や自主革新が十分でない。とりわけ輸出管理が弱いため、市場秩序の混乱を招き、大量のレアアース資源が外国によって安価で収奪され、備蓄されている。

 フォーラムで得た結論として、今後の世界経済の回復と技術進歩に伴って、レアアースの需要は改めて増加し、中国のレアアースの発展の余地は日増しに大きくなる。資源配置の高度化、集約化、技術革新、産業のレベルアップとともに、省エネ・排出削減の強化が、中国のレアアース産業の持続的な発展にとって必要不可欠である。

 (中国化工報 8月14日)