1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中露間に新たな海上石油ルートが始動 ナホトカに合弁製油所も (09/10/22)
2009/10/23
中国【石油・天然ガス】

 10月22日、4,300トンの原油を積んだ専用列車がロシアの東シベリアのアンガルスクから極東の港湾都市ナホトカに到着した。

 ロシアの石油パイプライン会社Transneftの広報部が中国証券報に明らかにしたところでは、鉄道でナホトカに輸送された原油は地下パイプラインでコズミノ港に輸送され、さらに海上ルートにより海外へ輸出される。中国にとっては、ロシアからの新たな石油輸入ルートが開かれたことになり、今後ロシアとのエネルギー協力において、鉄道、パイプライン、そしてタンカーの3つの輸送ルートが並行して進められることになる。

 コズミノ港はナホトカからクルマで30分、ESPOパイプライン(東シベリア−太平洋パイプライン)のターミナルであり、すでに石油輸出基地として完成している。容量5万トンの大型石油タンク7基が完成しており、原油埠頭も竣工、今年末には8〜15万トン級タンカーの出入港が可能になる

 Transneftの広報部によると、ロシアの原油はここからアジア・太平洋地域に輸出されるが、エネルギー需要の旺盛な中国も主要なターゲットになる。

 現在、ロシアから中国への原油輸出ルートは主に満州里経由の鉄道ルートであるが、中露石油パイプラインプロジェクトもすでに始動している。そして、この海上ルートによる原油輸送は、より敏活なエネルギーの大動脈になるだろう。

 一方、中露双方による製油所建設計画も進んでいる。ロシアの「コメルサント」紙によると、この製油事業は、ロシアのRosneftと中国石油化工(Sinopec)が共同してナホトカに2,000万トンの製油所を建設するというものである。石油製品はロシア国内に供給するだけでなく、輸出にも回される。

 Sinopecの消息筋によると、ナホトカの製油所建設に関する交渉は早くから進められており、現在も交渉中である。ロシア側はこの製油事業に極めて乗り気であり、同消息筋は、ロシア側は中国の製油所建設技術や巨大な石油製品需要を重視しているとの見方を示した。

 (中国証券報 10月23日)