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【石油・天然ガス】

世界企業500強が発表 中国エネルギー企業3社が10強入り シノペックは第7位 (10/07/08)
2010/7/9
中国【石油・天然ガス】

 英国『フォーチュン』誌は2010年世界企業500強を発表した。500強にランクインした中国企業は昨年の43社を上回る54社に上り、記録を更新した。ベスト10には中国のエネルギー企業3社が入り、中国石油化工 (Sinopec)が第7位、国家電網が第8位、中国石油天然ガス (PetroChina)が第10位。

 中国企業54社がランクインして記録を塗り替えたこと、特にSinopec、国家電網、PetroChinaが上位10位に入ったことは、一面では中国政府の景気刺激策によるものであり、一面では、これら企業が積極的な対応策を講じたからである。

 例えば、Sinopecは、厳しい産業情勢の中、第1に、市場の拡大、経営戦略の適時調整、戦略提携の積極推進や顧客サービスの改善を進め、化学・製油部門の売上を1,000億元増やした。また、海外事業収入をさらに拡大させ、総収入に占める比率は26%に達している。また、中継貿易を拡大し、貿易量を40%増やした。第2に、コストの引き下げと効率化を危機対応の基本策と位置づけ、「乾いた雑巾から三滴の水を絞り出す」という精神で、精密管理を実現し、158億元を掘り起こした。第3に、経営の国際化を加速し、海外の新規事業を強化し、スイスAddax買収にも成功、海外権益油可採埋蔵量を1.1億トン、天然ガス可採埋蔵量を793億m3増やし、原油生産能力を851万トン増やした。同時に海外石油建設工事の市場でも逆襲に転じ、安定した成長を維持した。

 但し、Sinopecは第7位になったものの、金融危機の影響で営業収入は石油製品及び化学製品の価格下落により初めてマイナス成長になり、前年比745億元の減収となった。うち価格下落に起因する減収は2,957億元になる。一方、投資と海外事業買収に牽引される形で、Sinopecの資産は急拡大し、国有資産価値増加率は前年を8.43ポイント上回る110.7%に達した。

 統計によると、2009年にSinopecが中央政府及び地方政府に上納した各種税金は2,267.4億元、全国財政収入の3.33%を占めた。比率は前年を1.64ポイント上回り、過去最高水準となった。

 (中国石化新聞網 7月8日)