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中国
【エネルギー全般・政治経済】

「中国が米国を超え世界最大のエネルギー消費国」との説に中国国家能源局が反論 (10/07/20)
2010/7/20
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国際エネルギー機関(IEA)は、2009年の中国のエネルギー消費量が米国の21.07億toeを4%上回る22.52億toe(石油換算トン)に達し、中国は昨年すでに米国を超えて世界最大のエネルギー消費国になっていたと発表した。

 こうした見方に対し、中国国家能源局総合司の周喜安司長は20日、中国のこの数年のエネルギー発展に対して国際エネルギー機関(IEA)やエネルギー専門家は一知半解であり、特に新たな政策や新エネルギーの発展状況についてあまり理解していないと表明した。

 22.52億toeは標準炭に換算すると32.75億tceになるが、この数字は中国の公式発表を上回っている。中国国家統計局のデータによると、2009年の中国のエネルギー総消費量は31.0億tceである。

 周喜安司長によると、中国の水力発電設備容量、太陽熱温水器利用規模、建設中の原子力発電所の規模や風力発電設備の伸び率は世界第1位。また、中国は省エネ・排出削減を他のどの国よりも強力に推進している。周喜安司長は、外国のメディアと政府が中国のこうした努力を重視するよう希望するとした。

 周喜安司長の説明では、中国経済の安定的かつ比較的急速な成長と、昨年同期の数字が低かったことで、今年上期の中国のエネルギー需給は比較的高い伸びを示し、絶対値では2008年同期の水準にまで回復するかそれを超えている。下半期は国内のエネルギー需給の伸び率は鈍化するものの、全体的に安定した成長構造が維持される見通し。

 今年上半期の中国の発電量は1兆9,706億kWh、前年同期比19.3%増になり、伸び率は前年同期を21ポイント上回った。上半期の電力使用量は2兆94億kWh、前年同期比21.6%増。但し、6月の伸び率は5月期に比べ6.7ポイント下がった。通年の電力使用量の伸び率は11%前後になるだろう。

 周喜安司長によると、昨年の基数を考慮すると、6月の電力使用量の伸びの鈍化も想定内であり、特に懸念するには及ばない。6月の電力使用量も前月比では1.1%増になり、電力使用量の絶対値は月を追うごとに高まっている。重工業の電力使用量の伸び率は軽工業に比べ大きく下がり、エネルギー多消費産業の電力使用量の伸び率も低下しつつある。中国はこのような傾向を引き続き維持したい意向である。

 (中国新聞網 7月20日)