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中国
【エネルギー全般・政治経済】

南部スーダン独立も中国との関係には影響なし (11/02/08)
2011/2/9
中国【エネルギー全般・政治経済】

 スーダン南部地区で先月住民投票が実施され、98%の住民が南部の分離独立に賛成する結果となった。今年7月には正式に建国し、世界で193番目の国になる。香港メディアの報道によると、スーダンは中国への重要な石油輸出国であるが、南部スーダンの独立が中国に及ぼす影響は限定的。

 中国外交部の報道官は、中国はスーダン人民の意思と選択を尊重し、スーダン南北双方が南北和平プロセス推進のため努力を怠らなかったと賞賛した。

 スーダンは面積ではアフリカ最大の国であるが、世界で最も不安定な国とされていた。北部の大部分の人口はイスラム教を信仰し、南部の大多数は伝統的な部族民かキリスト教徒である。南北間には、1955〜1972年と、1983年の2回にわたって内戦が生じ、190万人が死亡し、400万人が家を失った。2005年には平和協定が結ばれ、6年後の2011年に南スーダンが北から分離独立するかどうかを決める住民投票の実施が合意された。

 スーダンが採掘する石油の60%は中国に輸出される。中国にとってスーダンは6大石油輸入先の1つである。しかし、スーダンの石油の80%は南部にあり、石油を海外に輸出する港湾は北部にある。石油輸送は南北を結ぶパイプラインによって行われる。香港の報道によると、2008年以降、中国政府は南スーダン自治政府との関係を着実に発展させ、中国は、南スーダンの学校、水力発電所、道路の建設を支援し、また、中国企業に対して現地への投資を行い、二国間貿易を発展させるよう指導してきた。

 南スーダンの石油がいずれの港湾から輸出されようとも、中国は依然として最も重要な石油輸出先の1つである。南スーダンの住民投票の結果が、中国とスーダンの良好な関係に影響を及ぼすことはあるまい。

 (中国時刻 2月8日)