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【石油・天然ガス】

《石油化学産業第12次5ヵ年規画発展ガイドライン》が発表 (11/05/27)
2011/5/27
中国【石油・天然ガス】

 業界から期待されていた《石油化学産業第12次5ヵ年規画発展ガイドライン》が5月27日、北京で発表された。

 《ガイドライン》は、中国の石油化学産業が第12次5ヵ年規画期において、科学技術イノベーション、構造調整、省エネ・排出削減、品質による産業振興、「走出去(対外進出)」の5大戦略を全面的に実施し、第12次5ヵ年規画期末には省資源型、環境配慮型、本質的安全型の発展モデルを基本的に形成し、中国を石油化学工業大国から石油化学工業強国へと転換させて、小康社会の全面的建設に新たな貢献を果たすと、指摘している。

 産業の発展方式の転換と石油化学強国建設を実現するため、《ガイドライン》は、6大戦略目標を打ち出している。すなわち、産業の安定的かつ比較的急速な成長の維持、自主イノベーション能力の著しい増強、産業構造の顕著な最適化、省エネと環境保護の新たな段階への飛躍、品質とブランドによる競争力の顕著な向上、本質的安全水準の大幅な向上、である。第12次5ヵ年規画期に石油化学産業は年率10%以上の成長を維持し、2015年には産業の総生産高を16兆元にする。精密化学品と専用化学品の比率を45%以上に高める。80〜100件の重要コア技術及び汎用技術で打開を実現する。売上高1,000億元超の企業を15社以上にする。工業付加価値生産額当たりのエネルギー消費とCO2排出量をいずれも第11次5ヵ年規画期末比で15%引き下げる。化学的酸素要求量(COD)と窒素酸化物の総排出量をいずれも10%削減する。アンモニア態窒素の排出量を12%、SO2排出量を8%削減する。化学工業の固体廃棄物総合利用率を75%、有効処理率を100%にする。同時に原油精製能力を6.5億トン以内に抑え、石油製品生産量を3億トン前後とする。エチレン生産能力を2,600万トン前後とし、自給率を70%前後にする。

 こうした戦略目標を実現するため、《ガイドライン》は具体的な措置と提言を打ち出している。産業政策の研究、産業指導の強化、科学技術投資の拡大、産業の科学技術イノベーション能力建設の加速、典型モデルの育成、大型企業グループと化学工業団地の発展推進、人材育成の重視、イノベーション型科学技術とマネジメント人材の創出などである。

 今回の《ガイドライン》は中国石油化学工業連合会が取りまとめたものである。科学技術、標準化、品質、安全、環境保護、教育の専門計画6件や、リン酸と複合肥料、農薬、カーバイド、ソーダ灰、塗料、ゴム、無機塩など17のサブ産業の第12次5ヵ年発展規画も同時も公布された。

 (中国産業網 5月27日)