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【石炭】

炭層ガス第12次5ヵ年規画が近日公布 (11/06/08)
2011/6/10
中国【石炭】

 国家能源局からの情報によると、同局が起草を進めている《炭層ガス開発利用第12次5ヵ年規画》の素案がすでに完成して、各方面の審議に付されている。早ければ今年7月に公布される。

 同規画案によると、今後5〜10年、中国の炭層ガス確認原始埋蔵量は急増し、2015年には1兆m3、2020年には2兆m3に達する。2015年の炭層ガス総回収量の目標は210億m3であり、これは第11次5ヵ年規画目標の2倍余りになる。

 また、炭層ガス産業政策の策定も進められており、企業の炭層ガス開発利用に対する優遇課税措置がより明確になる。国家能源局筋によると、採掘と発電に対する企業への補助金が引き上げられる見通し。採掘に対する企業への補助金を現行の1m3当たり0.2元から0.4元、炭層ガス発電への補助金を1kWh当たり0.25元から0.35元に引き上げることが企業の要求に適っている。

 中国の第11次5ヵ年規画期末の炭層ガス回収量は合計86億m3、利用量は34.06億m3であり、第11次5ヵ年規画が打ち出していた「回収量100億m3、利用量80億m3」の目標にははるかに遠い。

 先月末には、中国石油化工(SINOPEC)と山西国際能源集団の共同出資による山西国化能源有限責任公司が設立され、SINOPECは山西省の炭層ガス市場への進出を開始した。中国石油天然ガス(PetroChina)も第12次5ヵ年規画期に炭層ガス開発を全面的に加速し、2015年には40億m3規模にする計画である。中国海洋石油総公司(CNOOC)は中聯煤層気株の50%を取得した。もっとも、専門家によると、これまで炭層ガス産業の発展を阻害してきた中央と地方の分権問題が、3大石油公司の本格進出によって、ますます突出することになる。

 現在の炭層ガス回収量では天然ガスの10%に代替するに過ぎないが、一方、今後5年間で中国の天然ガス不足は600億m3に達する。うち50%を炭層ガスが代替することになれば、産業の裾野への広がりも加えると、炭層ガス市場は10倍以上の成長の余地がある。

 (中国化工報 6月8日)