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中国
【石油・天然ガス】

中露間の石油パイプライン建設合意、未だ成らず (2007/11/08)
2007/11/26
中国【石油・天然ガス】

 ロシア副首相ナルィシュキンと甘利明経済産業は6日、日本の太平洋石油パイプライン建設参加の可能性につき討議するとともに、ロシア極東地区及び東シベリア地区、さらには全ロシアの石油・天然ガス輸送システムに日本の企業が参加する可能性についても討議した。

 一方、同じ日に中露首相会談が持たれたが、RUSNEWSは消息筋の談話を引用し、スコボロジノから中国への石油パイプライン建設で両国政府首脳が合意に達することは当面ないと報じた。
 
 同筋によると、現在の鉄道による石油輸送にはなんら問題がなく、ロシア側は契約義務を遵守しており、「パイプライン建設の差し迫った必要性はすでになくなっている。ロシア側は目下中国に石油を供給しており、しかもいかなる状況になっても供給が中止されることはない。中国側もこの点について疑問を抱いていない」。

 また、同筋は、中露双方は価格決定の原則やロシアから長期に石油を買い入れる保証も含めて、長期石油協定を結ぶべきであるとしている。ロシア側は、石油パイプライン建設問題についてのみ討議するのではなく、まず長期石油売買の総合協定に調印すべきとの立場を取っているとのこと。

 しかし、9月に中国を訪問したロシア副首相ジューコフは、第12回中露首相定期会談中に対中石油パイプライン支線に関する合意文書に調印することは排除しないと表明していた。

 6日の中露首相会談共同声明によると、双方は「江蘇核電有限公司並びにアトムストロイエクスポルト社の田湾原子力発電所第2期協力原則協議」など9件の文書に調印したが、石油パイプラインの建設に関してはいかなる文書も調印されていない。共同声明において、双方は石油・天然ガス及び電力分野における協力を引き続き推進していくとしか明記されていないのである。

 (中国油気管道網 11月8日)