副社長アレクサンドル・メドベージェフを長とするGazprom代表団が8月1日、北京に到着し、中国との天然ガス価格交渉が再開された。天然ガス輸出をめぐる中露間の交渉は8回目になる。

　ロシア側は今回、以前の1千m3当たり350〜380ドルの提示価格からは100ドル安い250ドルを提示した。これは、中国がカザフスタンとトルクメニスタンから輸入する天然ガス価格に近付いている。但し、ロシアの提示価格には天然ガスをシベリアから中国へと輸送する費用は含まれていない。内情に通じている中国側のエネルギー問題専門家によると、新たな提示価格でも依然として中国側が受け入れることは出来ない。なぜなら、ロシアの提示価格は井戸元価格であり、中国までの輸送価格を加算した中国到着価格は中国の受け入れ可能レベルをはるかに超えているからである。

　2009年の中国石油天然ガス集団(CNPC)とGazpromの枠組協議に基づき、ロシアは東西2本のパイプラインによって中国へ年間700億m3の天然ガスを30年間の長期にわたって輸出する計画である。しかし、中露間の価格をめぐる隔たりに加え、Gazpromは中国が400億ドルの天然ガス代金を前払いするよう希望している。消息筋は、中露天然ガス交渉の真の障害は価格問題ではなく、ロシア側が400億ドルの前払いを求めていることにあると指摘している。

　（中国管道商務網 8月4日）