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【石油・天然ガス】

天然ガス交渉で中露には依然隔たり (11/10/13)
2011/10/17
中国【石油・天然ガス】

 中露首相第16回定期会談終了後、中露双方がパイプラインによる原油貿易価格で完全に合意したことが確認された。

 しかし、会談前から注目されていた天然ガス価格問題について、プーチン首相は、天然ガス問題交渉はすでに終着点まで遠くないところに来ていると述べたが、外部からは一筋の曙光が見えるだけで、実質的な打開はない。現時点では中露双方は未だに天然ガス価格で一致することが出来ないままである。

 プーチン首相は訪中前、中露エネルギー協力の各分野において必ず顕著な進展を遂げるとし、天然ガス価格をめぐる中露の隔たりにも言及、新華社と中央電視台の共同取材に対して、「買い手はみな少しでも安い価格を希望し、売り手はみな少しでも高い価格を希望する。我々は政治レベルにおいて商売はしない。これは両国の企業の間のことだ」と述べていた。

 この点について、中国能源網首席情報官の韓暁平氏は、中国は天然ガス価格交渉でこじれさせるべきでないと述べた。また、韓氏は、この問題は市場の観点で対応すべきと述べ、「ロシアが中国に輸出する天然ガス価格が高くとも、強く引き下げを求めるには及ばない」と述べ、事実上国内の天然ガス資源は豊かであり、ロシアの天然ガスは価格面で優位にあるわけではないとした。

 これより先、希望価格の隔たりのため、中露は未だに天然ガス協力で合意に達していない。中国国際関係研究院ロシア研究所の王●久研究員は、この隔たりについて、国家レベルの障害はすでになく、主要交渉は商業上の細目の範疇に属するとしている。

 しかしながら、プーチンに随行したロシア天然ガス企業Gazpromのメドベージェフ副社長は11日、彼が天然ガス価格問題交渉には参加しないと表明した。アナリストによると、このことは天然ガス価格交渉が短期間で最終的に打開することが依然難しいというシグナルの一つかもしれない。なお、中露天然ガス協力の中国側の当事者である中国石油天然ガス集団(CNPC)からは未だに反応はない。

 韓暁平氏はさらに、中露の天然ガス価格交渉は純粋な商業問題であり、合意が成立しなくとも構わないとの考えを示す。中国国内のエネルギー体制改革と国内の天然ガス開発の開放を促すことが出来る。但し、中国国内の消費者は高いガス価格を負担することになり、これは形を変えたロシアへの補助金になる。交渉そのものを超越して、市場と価格の視角から天然ガス価格交渉を見直すことになれば、一時の交渉の成否は意に介する必要がないと、韓氏は言う。

 (新華社 10月13日)

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