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中国
【省エネ・環境】

中国初の「エネルギー企業・緑の指数」が発表 (2007/11/16)
2007/11/28
中国【省エネ・環境】

 中国社会科学院中国経済技術研究諮詢有限公司は先日「中国エネルギー企業・緑の評価システム」を発表した。この指数は、エネルギー企業が省エネ・排出削減対策を展開する上での根拠と計量方法を提供するものであり、エネルギーの持続可能な発展を推進する上で意義は大きい。

 同評価システム編成チームの責任者である崔民選博士によると、この評価システムは、エネルギー企業の「緑の評価」を目標層とし、資源利用、環境保護、循環利用、経済収益、社会責任の5つの指標を準則層として、エネルギー企業の省エネ・環境保護面における成果を評価することに力点を置いている。資源利用は基礎資源の開発と利用に重点を置いた評価であり、環境保護は生産過程における汚染制御過程に重点を置いた評価である。循環利用は生産過程完了後の廃棄汚染物の排出と処理に重点を置いた評価である。経済収益は一般的な参考評価指標に過ぎない。社会責任とは狭義の社会責任を指し、環境保護と安全生産の2つの面がある。これら5つの指標による総合評価の枠組みの下で、エネルギー産業の詳細な状況や各種指標の適用性を総合的に検討することになる。この評価システムにおいては、エネルギー企業を、石炭採掘、コークス、原油採掘、石油化学工業、火力発電、新エネルギーの、6つのサブカテゴリーに分類し、それぞれの特殊性を対象に、各数十種類の類型を二次指標として選別して、評価システムを確立する。

 資源と環境を国民の富として算入する緑のGDPに関して、中国の研究は遅れている。緑のGDPの主要な課題は技術面にあり、資源と環境の試算システムが完備されていない。特に汚染による損失の計量化が困難であり、また、統計指標が規範化されていない。このため、汚染管理コストの試算が困難なのである。中国エネルギー企業の「緑の指数」は、環境保護の各種指標を、細分化、計量化することで、計量と観察が可能な「物的存在」たらしめるものである。この評価システムによって、エネルギー産業や社会全体の資源と環境の試算を進める上で、適切な参考指標と評価の根拠が提供される。

 (中国煤炭資源網 11月16日)