「昨年の今頃は皆が皆、経済回復の到来を楽観的に期待していたが、2011年には日本の大地震、中東と北アフリカの変動や欧州債務危機の拡大が次々と生じた」。中国輸出信用保険公司の謝志斌社長補佐は《国家リスク分析レポート》発表会においてこのように口火を切った。

　同レポートによると、2011年の世界のリスクは国際金融危機勃発以降においても高い水準にあり、29ヵ国においてリスクが上昇した。とりわけ主権債務危機の拡大により、特定産業のリスクが激化している。統計によると、世界の太陽光発電ユニット生産能力の6割以上を占める中国企業はここ数ヵ月内に50社余りが倒産した。謝志斌社長補佐は、「欧州で中国輸出信用保険公司が受理した案件の中で、太陽光発電企業が件数と金額のいずれも最も多い。ドイツのあるバイヤーは中国企業の太陽光発電ユニットをキャンセルし、そのため同中国企業は1,581万ドルの損失を被った。中国輸出信用保険公司設立以来最も大きなキャンセル案件だ」として、欧州債務危機のさらなる変動に伴って中国企業のリスクが拡大していることを警告した。

　（北京晨報 12月19日）