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【原子力】

中国の内陸原子力発電所建設がペースダウン (12/03/14)
2012/3/14
中国【原子力】

 中国電力企業聯合会が発表した《電力事業第12次5ヵ年規画ローリング研究報告》によると、2020年の原子力発電設備の計画規模は8,000万kWであり、中電聯が以前に発表した《電力事業第12次5ヵ年規画研究報告》の目標9,000万kWから、1,000万kW減少している。また、同報告の中で発展方針については、「原子力発電を大いに発展させる」から「安全、効率的に原子力発電を発展させる」に変更された。

 中電聯統計部の薛静主任によると、2020年の原子力発電発展目標が1,000万kW引き下げられたのは主に内陸部の原子力発電所建設のペースダウンによる影響である。今後内陸部の原子力発電事業の許認可は一層厳しくなる。内陸部の原子力発電事業はいずれもFS段階に止まっており、正式承認には依然程遠い。その上、たとえ許認可が再開されたとしても、試験的なものになる。2010年時点でFSが完了した中国の原子力発電事業43件のうち、内陸部の原子力発電事業は31件を占めている。それ以外にも内陸の多くの原子力発電計画が選定段階にある。建設するのかそれとも建設しないのか、内陸部の原子力発電開発は大きな岐路にある。中国科学院院士で中国科学院理論物理研究所研究員の何氏はこれまで度々、内陸地区の原子力発電所建設を即刻停止するよう呼びかけている。全人代と全国政治協商会議でも内陸部の原子力発電所建設に反対する声が再び上がっている。

 (経済参考報 3月14日)