エネルギー調査会社Wood Mackenzieが先日発表したレポートによると、中国の発電用石炭輸入は、2011年の1.75億トンから2030年には10億トンに激増する可能性がある。また、インドの発電用石炭輸入は2030年には2011年の5倍の4億トンに増える。

　Wood Mackenzie石炭市場アナリストのPrakash Sharma氏によると、中印両国の急速な経済成長により、電力需要は激増するが、両国の発電は石炭火力発電への依存が極めて大きい。また、インドの国内炭価格が上昇して国際市場価格に近付くと、インドの来年の石炭輸入量は顕著な増加を示すに違いない。

　Prakash Sharma氏の見方では、中印両国のエネルギー需要の増大に伴い、オーストラリアとインドネシアが引き続き主要石炭輸出国になるが、2020年には供給が需要に追い付かない局面が生じる可能性もある。そのため、中国とインドは、ロシア、コロンビアや米国パウダー川盆地一帯の輸入炭によって補完することが必要になるだろう。また、モザンビークやモンゴルも石炭不足を補う輸入先になる公算である。但し、Prakash Sharma氏は、南アフリカからの輸入が大幅に増える可能性は否定する。Prakash Sharma氏の予測では、今後10年、インドネシアは自国の発電需要があるため、オーストラリアが中国とインドへの最大の石炭輸出国になる。

　（中国経済網 3月14日）