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中国
【石油・天然ガス】

シェールガスに市場価格適用へ 炭層ガスを上回る各種補助金も (11/03/20)
2012/3/30
中国【石油・天然ガス】

 国家能源局が3月16日に公布した《シェールガス第12次5ヵ年発展規画》は中国のシェールガス大規模生産を確定するとともに、その目標を提示している。2015年にはシェールガス生産量を65億m3とし、シェールガス確認原始埋蔵量を6,000億m3、可採埋蔵量を2,000億m3とする。

 中国の天然ガス産業の発展を長期にわたって制約していた主な原因は天然ガス価格決定の仕組みが相対的に遅れていたことにある。そのため、天然ガスの探査、開発、輸送等の各プロセスにおいて企業の積極性は制約されていた。その上、炭層ガス、シェールガスやSNG(代替天然ガス)等の非在来型天然ガスの価格決定にも争論がある。この点について、国家能源局石油ガス司の張玉清司長は、能源局はガスパイプラインや天然ガス利用も含むシェールガス分野へ民営資本が参入することを奨励すると表明した。産業省奨励政策の側面では、シェールガス第12次5ヵ年規画もまた、シェールガスに市場価格を適用し価格を自由化するとともに、シェールガスの探鉱権と採鉱権の使用料を減免することや用地の許認可を優先することを明確にしている。65億m3と見込まれるシェールガスは全国重点地区の19ヵ所の探査開発区に割り当てる。また、2020年には中国のシェールガス生産量が1,000億m3に達するとの予測もあり、中国のエネルギー構造はシェールガスによって変化することになる。

 また、財政部経済建設司エネルギー政策処の李成副処長が明らかにしたところでは、財政部はシェールガスの開発を推進、奨励するため、具体的な財政・租税支援政策の策定を検討している。例えば、炭層ガスへの補助金政策に準じるシェールガス助成政策の策定やシェールガスの探鉱権と採鉱権の使用料の減免も検討している。

 業界筋の予想では、シェールガスの探査開発技術は炭層ガスに比べて難度が高いため、シェールガス開発への助成額も、現行の炭層ガスへの助成額0.2元/m3を上回る水準になる見込みである。

 (新華08ネット 3月20日)